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イラク帰還米兵が残虐行為で勇気ある証言『冬の兵士』を見た

イラク帰還米兵が残虐行為で勇気ある証言『冬の兵士』を見た

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 イラク帰還兵の証言によってイラク戦争の真実を告発したドキュメンタリー作品『冬の兵士 良心の告発』が完成しました。2月24日、「今とこれからを考える一滴の会」主催で、東京世田谷で上映会がありました。

 帰還兵アダム・コケシュさん 製作者の田保寿一さんはテレビ朝日「ザ・スクープ」のスタッフとして90年、湾岸戦争終結直後のクウェートを取材。当時、水鳥が油まみれになって死んだ映像が流され、米軍はイラク軍が原油を流したと主張しましたが、現地に行ってみたら米軍の空爆によってクエートの石油精製施設が破壊され、原油が流出したものであったことがわかり、それを報道したジャーナリストです。

 2003年10月からイラクで取材、米兵がイラク市民を無差別に虐殺しているところを目撃し、イラク戦争についてアメリカのプロパガンダによって誤った報道がなされているとテレビ朝日に申し出たところ、「田保さんは反米だから取材にバイアスがかかっている」と言われ、クビになったそうです。その後はフリージャーナリストとしてイラクで精力的に取材を続け、客観的なことを知るために米兵にインタビューしようと考え、2006年からイラク帰還兵たちと連絡を取り始めました。

 『冬の兵士(Winter Soldier)』とは、1971年ベトナム戦争時に当時の帰還兵たちが開いた公聴会の名前で、帰還兵たちはそこでベトナムで残虐な殺戮が行われていると証言、軍の撤退を要求しました。それにならい、反戦イラク帰還兵の会が、2008年3月13日から16日まで、ワシントンDC近郊の全米労働大学で集会を開き、約50人の帰還兵がイラク戦争での体験を証言しました。反戦イラク帰還兵の会は、イラクからの軍の無条件即時撤退、帰還兵の福祉の実現、イラクへの賠償を要求しています。日米マスコミが全く取材しなかったこの証言集会を、田保さんは録画し、全米各地に訪ねて得た証言と共に、この作品を作りました。

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イラクのがんの子どもたちや家族が作った手作りカレンダー

交戦モラルの崩壊

 イラクで米兵は、「交戦規定カード」を持たされるそうです。このカードにはジュネーブ条約などに基づき、戦争で攻撃できるのは「法的に敵の軍隊」だけであり、非戦闘員の市民や投降者を攻撃してはいけないと書かれています。ところが、この規定は下着を替えるように頻繁に代わり、携帯電話を持つ者、双眼鏡を持つ者、減速しない車は攻撃対象となり、最後には誰でもよくなったと証言しています。さらに擬装用のツールを持ち歩き、殺した民間人の上にシャベルなどを置いたそうです。シャベルは武器とみなされたからです。
帰還兵たちは自分が老婦人や子ども、家族を皆殺しにしたことを告白し、謝罪し、アメリカ政府の政策が間違っていると訴えました。

ファルージャの真実

 ファルージャで何があったのか、ここでも交戦規定が、証言者によれば「振り向くたびに変えられ」、白旗を持つ住民は罠、逃げる住民は何かを画策しているものとみなし、さらにイスラムの服装をしている者は撃ってよい、路上にいる者は撃ってよいとされ、最終的には敵対しているかどうかは一兵士の判断でよい、家を捜索する時不安を感じたら銃撃してよいと、無差別殺戮に走ったそうです。帰還兵の口からは実際に戦地にいなければ想像もできない残虐な行為が行なわれたことが語られ、戦争というもののおそろしさを思い知らされました。ごく普通の少年が軍隊で訓練を受け、戦地に行き、命令されれば誰でもこんなふうになってしまうのです。

PTSDにうちのめされる帰還兵

 帰還兵たちは非人間的な戦争での非人間的な体験から、ひどい怒りの発作に悩まされたり、銃撃する夢を見たり、うつ病、自殺未遂などのPTSDに悩まされています。妻と離婚し、家を失い、ホームレスになる帰還兵が多くいます。この問題は昨年秋に公開された『アメリカばんざい』という映画でも扱っています。帰還兵たちは戦争というものがいかに人間を変えてしまうのか、自分たちの体験をもって訴えています。

 最後に証言した帰還兵は「私にはメッセージがある。それは世界中の人が理解できるものだ。それは平和である」と言って、聴衆にピースサインを贈っていました。聴衆は満場の拍手を持って、勇気ある帰還兵たちを称えていました。

 映画の後、田保さんとの質疑応答が行われました。

 Q:「ウィンターソルジャー」の名前には「イラクとアフガニスタン」とあるが、アフガンに対する考え方はどうなのか?
 A:アフガンに対する考え方には落差がある。イラクに対しては兵士の70%が撤退すべきとしているが、アフガンに対してはそういう明確なものがない。アフガンはいいんじゃないかという意見とアフガンも間違いだという意見に分裂していると聞いている。9.11の報復としてイラクには根拠がないとはっきりしたが、アフガンに対してはオサマ・ビン・ラディンも捕まっていないので決着がついていないという考えがあるのではないか。

 Q:米軍当局の反応は?
 A:自分はジャーナリストなので、この証言が真実かどうかが一番大事だが、米軍当局は嘘だとは言っていない。ジャーナリストが嘘だと言い、マスコミ主導で運動をつぶしていく。証言したアダム・コケシュは軍服を着てデモをし、これは軍律違反なので、名誉外除隊となり数万ドルの恩恵を失った。経済面でしめつけている。この証言集会をマスコミは無視した。ワシントンポストだけ地方欄に載せたが、アメリカでも知っている人はそれほど多くない。

筆者の感想

 帰還兵の1人は、テロリストは市民の敵だといわれるが、米軍も市民を殺すので、テロリストと米軍の違いがわからないと発言していました。筆者もかねがねそう思っていましたが、米軍の兵士がこう言っていることで、米軍の罪は消えないが、少し救われた思いがしました。

 米軍がイラクに対して行った侵略・占領行為は国際軍事法廷で裁かれるべきものですが、米軍の兵士1人ひとりを考えると、彼らも一方では犠牲者であり、自国の若者に対してこんな残酷な扱いをして平気なアメリカ政府には怒りの気持ちでいっぱいです。

 本当ならば忘れてしまいたいであろう自分の残虐行為を、勇気を持って証言し、平和のために行動する若者たちはすばらしいと思います。今はアフガンに対しては意見が分かれているようですが、戦争というものの本質を知った彼らには、アフガンでの戦争も同じことの繰り返しになることを悟り、反対することを期待します。

 ぜひ多くの方々にこの作品を見ていただきたいと思います。そして、いつの日か世界中から戦争をなくすために、自分のできることを細々とであってもやり続けていきましょう。

 次のサイトに上映会の予定が載っています。DVDも購入できます。
 ・http://wintersoldier.web.fc2.com/index.html
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by lumokurago | 2009-02-28 16:00 | JANJAN記事
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