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理学療法士が見た障害児療育の現場(下)

理学療法士が見た障害児療育の現場(下)
「特別支援教育」 法律はできても取り組みは学校によってまちまち
 

 障害児に普通に接することができるようになるためには

記者:ところで、ずっとこういうお仕事をなさっていて、一般の人にぜひ知ってもらいたいことはありますか?

K.N:例えば、自閉症の子がギャーギャー騒いだりした時に、興味深そうに見ることが多いじゃないですか。そういう子どもたちを興味深い目で見るんじゃなくて、普通に接してあげることができれば、お母さんたちも気が楽だと思います。障害を持った子は一生治らないから、その子をその子なりに認めてあげられる環境であればいいと思います。

記者:普通の人は障害児と接する機会が全然ないでしょ。私なんかは電車に自閉症の子が乗ってくればすぐにわかるけど、全然見たことのない人だったらわからない。変な人と思っちゃうでしょうね。

K.N:だからやっぱり学校の教育でしょうね。今、特別支援学級になったけど、そこの教育でしょうね。学校によってはそういう学級に通っている子どもと普通学級の子どもとの交流があって、うまく回っているところもあるみたい。校長とか教師の考え方によるんじゃないかしら。

記者:T小学校の学童クラブにいた時に、その学校には障害児学級があって、その学校の子どもは全体的にとてもやさしいんですよ。ずっと昔の話だけど、体育の授業の交流をやっていて、障害児を知ってるわけです。そうすると学童クラブに来てからも対応が自然。だから他の障害児学級がない学校の子どもとは全然違って、慣れてるところがあった。でも当時でも教員をしている友だちに体育の授業で交流してると言ったら、すごい珍しいと言われた。もう20年位前の話で、今じゃもう止めちゃったかもしれない。たぶん子どもの頃に障害児を知ってたか知らないかじゃ全然違うと思う。

K.N:そうそう。それは大きな違い。この間、国連で自閉症の啓蒙活動みたいな日が決められて、自閉症についてもっと関心を持とうよ、というキャンペーンがあって、自閉症の親とかそういう人たちが声をあげて、自分の子どもについて知ってほしいというのがありました。(「世界自閉症啓発デー」毎年4月2日、自閉症をはじめとする発達障害について広く啓発する活動。昨年、国連で採択された)。

記者:どこだったか、少し前に知的障害の20代の青年が挙動不審ということで、警察が殴って殺しちゃったじゃないですか。ひどい話ですよね。ああいうのも警官が障害者のことをわかっていれば、挙動不審じゃなくて、障害があるんだということをわかって、あんな事件は起こらなかったと思います。

K.N:特別支援という形で法律的には整理されても、どういうふうに教育するかというのは学校任せで、専門的なスタッフがそろっていないから、学校によって取り組みはまちまちになってしまう。

記者:特別支援学級(学校)の教員も普通学級から異動してくるので障害児教育の専門家ではありませんからね。もちろん研修はあって勉強していくのですが。

K.N:それに健常児のお母さんたちから、障害児がいると勉強が遅れるとかそういうことが必ず出てくるじゃないですか。学校はそういう配慮もしなければいけないから、大変なことは大変。

記者:最近はますます世知辛くなってきているから、難しくなっているでしょうね。あと、知的障害の人が容疑者になることが最近多いけど、私は疑問を持ってしまいます。

K.N:軽度の人の犯罪は増えてるっていうのはありますね。東金市(千葉県)で女の子が殺されたのも容疑者は軽度の知的障害者。刑務所も障害のある人が多くなったって言いますよね。

記者:でも、冤罪も多いですよね。知的障害のある人がそんなに犯罪を犯すとは思えないけど。

K.N:そそのかされて悪いことをしてしまうとか。

記者:なんか盗んじゃうとか、そういうのはあるだろうけど。

K.N:ずるがしこいことはできない。

記者:人がいいんですもん、だいたい。隠すことは下手で。そういう人を捕まえて自白させて、「こうだったんだろ」とか言われたら、だまされて「そうだった」みたいに言っちゃうかもしれない。

K.N:言い含められたら、そうかなと思っちゃうかもしれない。

記者:普通の人だってあるんだから、やっぱり危ない。警察にも偏見があるかもしれないから、普通の人以上に配慮しなければならないと思います。

軽度の障害者のためのケアが必要

K.N:重度の人だったら、養護学校卒業して、デイケア施設に通って生きていくっていうのはあるんだけど、逆に軽度の人はね、いわゆる社会的な生活ができる人のケアが必要よね。

記者:ある程度働ける人?

K.N:作業所だったら、ある程度まわりで見守ってくれる人がいるでしょうけど、外に一歩出た場合に、見守ってくれる人がいない場合がある。職親(※)みたいな人がいる職場だったらいいけど。何かあった時にカバーしてくれる人がいればいいけど。
※職親(しょくおや):知的障害者を預かり指導訓練を行なう者。(編集部)

記者:企業は軽い障害の人をちゃんと採用しているんですか?

K.N:罰金(※)で済ましちゃってるところが多いみたい。
※障害者の法定雇用率(1・8%)を達成していない企業にペナルティーとして課している納付金のこと。(編集部)

記者:今はもう派遣切りとかやってるくらいだから、

K.N:そこまで面倒みてくれる企業はないでしょうね。

機能訓練はどこまでやるべきか

記者:印象に残っているお子さんのことを話していただけますか?

K.N:はい。その子は脳性まひで肢体不自由の子なんだけど、赤ちゃんの時からずっと通っていて、歩くことはできないし、お座りすることもできないし、寝がえりがやっとなのかな。10何年後に私が養護学校に行って週に1回仕事をすることになって、その子が高等部に通っていて、その子に会ったんですよ。そしたら、年とともに緊張が強くなっていて、股関節とか関節がはずれちゃうのね。はずれちゃうと神経が圧迫されて痛くなっちゃうから手術して、でも体も変形しちゃうから呼吸も困難になって、気管切開をして呼吸器をつけて、という状態まで行ってしまっていて、だから訓練ということでさらに緊張を強めちゃったり、そういうことになっちゃったのかな、と。よかれと思ってしたことが、その子にとって、どうだったのかなと思ったことがありました。

記者:訓練しすぎて緊張が強まるということがあるんですか?

K.N:そうなんです。そうでなくても年齢とともに強まることもあるんだけど。

記者:判断が難しいんですね。子どもによっても違うんでしょうね。

K.N:その子にとってどうなのかというのはその時点ではわからない。

記者:よかれと思ってちょっとでも立てるようにとか歩けるようにとかやるんでしょうね。

K.N:20年位前に脳性マヒの機能訓練の一種にボイタ法というのがあって 人間の体の動きのパターンを子どもに覚えさせるというもので、子どもの手足に一人ずつついてやるので、人数がいる。そのためのボランティアを募って、一日のうちに何回か訓練する。今もやってるところはあるけど、親も訓練のために子どもにつきっきりで必死でやっていた。親も大変だけど、子どももかなり痛いので、子どもも大変です。

記者:私の経験でも、親は子どもにできるだけ良くなってもらいたいので、子どもに対して無理な注文をして、あそこまでやっては子どもがかわいそうだと思ったことがあります。親が子どもの障害を認めるまでには時間がかかりますが、まずはありのままの子どもを受け入れてあげてほしいです。

個々を大切にしつつ、一緒に暮らせる社会に

記者:養護学校の運動会や展覧会に何回か行ったことがあるけど、それぞれの子どもがすごく大変で大事だから、もう学校全体が一つにまとまっていてみんなを応援してるっていうのがはっきりありますね。家庭的というか、人数が少ないのももちろんそうだけど、ほんとにみんなのお母さんがみんなの子どもを大事にしてる。何かができるようになったりすることがあんまりないから、ちょっとしたことでもとっても喜ぶ。笑顔だけでもうれしいし。

K.N:ほんと、そうね。一緒に応援してね。

記者:なんか用事があって行ったら、急に行ったのに、給食を食べさせてくれたこともあります。一緒に食べましょうって。普通の学校なら考えられませんよね。先生も障害児をみているということで、何か連帯感があるんですね。養護学校義務化以来、特別な教育が必要だという名目で障害児は振り分けられて、健常の子どもと触れあう機会が失われています。何かができるようになることはもちろん大切だけれど、同じ社会で生きているのだから、同じ保育園や学校で暮らすのが普通だと思います。一緒にいるのがごく普通になれば、障害児の親だけじゃなくて、健常児の親もその子のことを理解し、応援する気持ちがでてきて、連帯感ができてくるんじゃないでしょうか。

K.N:特別支援学校も個々の子どもにあった教育をする意味では必要と思います。でも、まだその意図が十分に機能していないのではないのではないかなあ。学校の先生をバックアップする方法や施策を、地域を巻き込んで考えていく必要があるのではないかと思います。せっかく個々を大切にする理念がひろがりつつあるので。

記者:その上で、みんな一緒に暮らすということを考えられる社会になってほしいですね。特別支援学校を別の場所に建てて障害児だけ集めるのではなく、地域の学校の同じ敷地内にして、いつも交流できるようになれたらいいですね。
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by lumokurago | 2009-06-25 17:48 | JANJAN記事
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