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がんと闘わない生き方(15)近藤誠医師に聞く(下)

がんと闘わない生き方(15)近藤誠医師に聞く(下)
胃のレントゲンやCT検診、知られざる「医療被ばく」の高いリスク


 質問:John Gofman の「Preventing Breast Cancer」に乳がんの原因の4分の3は放射線被ばくによるものだとあるのですが、先生のお考えは?

近藤:乳がんが放射線の影響を受けるという話はイエスだけど、4分の3もがその影響で発がんしたと言うなら、それはちょっと言いすぎだろう。今、発がん率の一番確かなデータというのは広島・長崎の原爆データなんだ。原爆で被ばくした人たちがどのくらいがんがよけいに出てくるかを、他の東京や、北海道等に住んでいる人たちの発がん率と比べて、そこから推測しているわけだ。

 ここからは記憶でしゃべるから間違いも入っていると思うけど、『それでもがん検診うけますか』(近藤 誠・著)に出てるから、それを見てもらった方がいいけど、発がん率が高いのはたとえば胃で、乳房はそんなに高くない。マンモグラフィでどの位発がんがあるかという推計もあったりするけど、結局は広島・長崎のデータをひっぱってきて、それとマンモグラフィで被ばくする量と検診を受ける人数をかけあわせて何万人中何人出ると、そうするとマンモグラフィで、例えば100万人がずっと受けたら数十人とか、数十人も行かなかったかな。そういう計算をしている。

 だけどご存じのように乳がんに限らず、がんの原因というのは、遺伝的なものもあるし、食事、タバコ、自然の放射線や、環境中のいろんな毒物とか農薬とかさまざまなものが影響するから、放射線だけで乳がんができたっていう主張はまず通らない。

 通らないんだけど、ここに奇妙なことがあってね、原発関係の労働者は、それも書いたと思うけど、少ない被ばくでも、例えば毎年5ミリシーベルトを受けて、それで白血病が出てくると、その被ばくによって白血病が出たと認定されて、労災補償が出るんだ。5ミリっていうのは、どのくらいかっていうと、CTを1回受けるとだいたい10ミリシーベルト。今日本でCTを受けると造影剤やって、ガッシャンガッシャンと数回スキャンするとすぐ30ミリ、40ミリになっちゃう。

 だから5ミリを毎年受けて白血病が出たら認定するというのは、これは一種の政策が入っている。なるべく被ばくさせるなという、そういう目的があるんだと考えないと、医学的には説明がつかない。

渡辺:因果関係は証明できなくても、政策で認定するんですね。

近藤:因果関係なんて証明できるわけない。線量が高くなればなるほど、発がん率が高くなるのは確かでも、ある人のがんが放射線由来かは推測に基づいている。推測で因果関係を認めるのはOK。OKなんだけど、原発だけ認めて一般の人たちを認めないのはおかしいんじゃないかと、そういう話になるわけ。

渡辺:そうするとCTなんかの被ばくも認定すべきみたいな話になってくる?

近藤:ロジカルには、医療被ばくによる発がんも認定すべき。しかし実際に認定していないのは、矛盾があるということ。毎年5ミリで認定したら、毎年何十万人もが認定されることになる。それでは医療業界が困るのだろう。

 命の長さをロウソクの長さに例えることがあるじゃない。発がんとそれぞれの発がん因子の影響というのは、例えてみれば、各人が発がん用のバケツを持っている。このバケツの大きさは人によって違う。小さなバケツもあれば大きいバケツもある。例えば、そのバケツに水がいっぱいになって、あふれた時に発がんすると考える。他方で、みんな平等に自然界の放射線を浴びてるし、大気汚染もみんな平等に受けている。そういうのを浴びるとバケツに水が同じ量たまって、長いこと生きてるとたまっている水が多くなってくる。タバコを吸うとまたどかっとたまる。というようなことをイメージすればいいかな。

 そうすると、放射線被ばく、医療被ばくっていうのも、そこにたまっていく。これは普通は1回でいっぱいにはならない。しかし、原爆だと、全員にかなりの量が当たるわけだから、バケツにもかなりの量の水がたまる。そうすると、それまでにたまっていた水も合わせて、それだけで水があふれる人が出てくるわけで、あふれて発がんした人を数えると、どのぐらいの線量で何人ぐらいが余計に発がんするかということが計算できる。ただし、人数は出るんだけども、それだけで発がんしたわけではない。

渡辺:まあ、人によってバケツの容量が違うし、いろんな発がん物質があるから、因果関係はわからないということですか。

近藤:そうだね。発がんが加速したわけだから、一種の因果関係はある。しかし、それだけで発がんしたわけではない。また、同じ本数のタバコを吸っても、体質の問題で、ちょっとだけたまる人といっぱいたまる人とがいる。

渡辺:医療被ばくが少ないっておっしゃいましたけど、外国では個人のカードを持って、被ばくした線量を記録していると聞きましたが、

近藤:日本の場合は、医療被ばくは多いんだ。相当多い。読売新聞で数年前に1面トップでやったけれども、日本のCT被ばくは特に多い。それで放射線発がんはイギリスの5倍にもなっていると推計された。CTで1回スキャンすると、40歳くらいの人が1回受けると一生の間に発がんの可能性が千分の一、千人受けると1人余計に放射線被ばくで発がんするという計算になる。これも広島・長崎のデータから来てる。だから毎年CT検診を受けてるなんて、発がん実験してると同じ。それから、1回のCTでも、数回スキャンすると、発がん率は数倍になる。

 これまで問題だったのは、子どもの間接レントゲン。これも何の意味もなかったんだよ。だから被ばくさせていた意味しかない。子どもの時の方が影響が大きいから、これで発がん率は相当上がっただろう。

渡辺:今でもやってるんですか?

近藤:今はもう止めた。何年か前に止めた。

渡辺:私の乳がんは22歳の時にできたと計算できるので、因果関係は証明できないけれど、子どもの時に受けたX線間接撮影の影響はあるんじゃないか。

近藤:そうかもしれない。放射線の影響は否定できないけど、ホルモンの関係ももちろんあるし、食事とか、大気汚染だとかみんな影響あるでしょ、その影響は否定できませんとなっちゃう。

 それから日本の医療被ばくでもう一つ問題なのは胃のレントゲン写真。これも検診でやってるじゃない。レントゲン写真による胃がん検診なんていうのは、これも発がん実験だな。がんを減らすより、発がんさせてる方が多いと思う。

渡辺:因果関係は証明できなくても、日本の医療被ばく問題を告発するために、裁判を起こすというのはどうでしょう?

近藤:うーん。あり得るけど、勝てないよ。

渡辺:食事が発がんに関係するなら、がんにかかったあと、食事を変えるのはどうですか。

近藤:食事の変更を実践している患者は多いよね。これはどうしてなんだろう。たとえば肺がんになった人も、禁煙で肺がんが治るとは考えないでしょう。だけど、食事を変えたら何かいいことがある、と思うのは、どうしてだろう。飽食の時代の風潮なのかな。飢餓の時代や国では、そんなことは考えもしないのでは。

 いずれにしても、食事内容や食事量を変えたらがんが良くなるとか、延命するというデータはない。理論的にも、がん細胞が生じたあとは、栄養分の違いによってその性格が変わるとは考えがたい。食事が発がんに関係するといっても、国民の栄養状態が良くなって、平均余命が長くなり、がんにかかりやすい年齢層の人が増えたということ以上の意味はないかもしれない。このように食事内容が豊かというのは、いい面もあるわけだし、必ずしも目の敵にするような代物ではないだろう。もっとも、身体を栄養不足に陥らせれば、がんの成長が遅くなると考えているのかな。

 しかし、一般人での統計は、やせていればいるほど、余命が短くなる。また栄養度の重要な指標である総コレステロール値をみると、一般には高値といわれる220~280mg/dl付近が、総死亡率もがん死亡率も一番低く、200より低くなればなるほど、総死亡率もがん死亡率も上昇している。要するに、低栄養は、身体の抵抗力を下げ、がんの成長を促進するらしい。こうしたことから、ぼくは末期といわれている人がわざわざ痩せようとするのは自殺行為に似ると考えている。

 だから、がんにかかったら、粗食にしようなどとは考えずに、おいしいものを食べて人生を楽しみながら、体重をほどほどに保つよう心がけたらいい。なお念のため言っておくと、超肥満も、総死亡率とがん死亡率が高いから、その場合は、体重を減らすことを考えてもいいかもしれない。

渡辺:私もデータはないと知っていても友人からいろいろと勧められて迷うんです。友人としては心配だから何かしてほしいと思うみたいだし、自分も何もしないよりは、自分として治す努力をしてるみたいに思えるし。でも幻想ですよね。やっぱり残りの人生、おいしいものを食べて楽しむことにしようかな。今日はとても勉強になりました。どうもありがとうございました。
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by lumokurago | 2009-08-01 20:43 | がんと闘わない生き方
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