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この国で今 憲法は(大塚英志)

 沖縄タイムス2010.4.28より。

 「考えたくない民意」支配

 迷走、と世論からもメディアからもたたかれる鳩山由紀夫首相の普天間基地移設問題への対応に多少ぼくなどが同情的なのは、じゃあどうするという具体案を誰も示さないまま、誰もが「アメリカの機嫌を損ねたら大変だ」としか言っていないからだ。

 であれば基地は現行案通り沖縄にとどまるべきだ、という結論しかないのにそれは決して口にしない。

 そして県外移転を断念すればそれは沖縄以外のメディアや世論が暗黙のうちに求めた結論に従ったことになるのに今度は責任を追及される運命が待っている。自分たちが出したくない結論を首相に出させ、これをたたく気満々の「民意」ほど始末の悪いものはない。

 今、この国にあるのは「考えたくない民意」である。この10年だけ見ても有権者は自分たちが圧倒的に支持した小泉改革を掌返しで全否定し、民主党に政権を与えたと思ったら今度はまた罵倒する。およそ投票行動に責任を持つ、ということができない。

 そしてニワトリのごとく三歩歩いたら自分が選挙でいかなる投票行動をしたかを忘れる民意が今や憲法について意志決定できるのが、国民投票法である。

 最短のシナリオとしては、次の参院選の結果、与党過半数割れなり、政界再編なりが起きて「自主憲法制定」を掲げる少数政党がキャスチングボードを握り、ちょうど社民党が与党にいることと逆の事態となるケースだろう。

 9条を少しいじり、「愛国心」と前文にでも書き込み、言い訳がましく環境権の条文が増えた「改正案」が国民投票にはかられて、半端な「憲法改正」がニワトリ有権者のその場限りの民意として実現する。

 しかし、国民投票という直接の民意によって改定された以上、「押し付け憲法」というこれまでの言いがかりはもうつけられない。その責任は有権者にあり、郵政民営化と同じく行き当たりばったりで憲法を変えようと言い出して三歩歩いて忘れられる憲法を抱く国など国の体をなさない。しかし、そう憂いてみる気にも実はなれない。

 考えてみれば普天間問題一つとっても「9条」を持ち出して議論しようとする政治家はおらず、社民党のグアム移転案とて「日米安保」やそこに組み込まれた自衛隊という現実を国境の外まで遠ざけたいだけだ。

 2008年に名古屋高裁で自衛隊のイラク派兵に違憲判決が出たことを知らない人々の方が多いだろうが、時の首相は判決を「傍論だ」と黙殺し自衛隊幹部は「そんなの関係ない」と言い放ち、全国紙は「判決で何も変わらなかった」と皮肉を書いた。

 そんなふうに、憲法も憲法についての司法判断も無視していい国であれば、もう誰も違憲だと思っていない自衛隊の存在どころか、「全体の奉仕者」であることさえ忘れた公務員のやりたい放題も派遣社員や高齢者の「生存権」を認めない社会が可能になったのも納得する。

 護れ、変えろ、と散々言ってきたわりに実のところこの国はずっと「無憲」状態だったのだ。

 ならばいっそ憲法など廃止してしまえ、と本気で思う。憲法が無かったら困るでしょ、という一言が何の説得力も持たないこの国にもはや絶望する気すら起こらない。

 (大塚英志 漫画原作者・神戸芸術工科大教授)
 
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by lumokurago | 2010-05-02 08:34 | 沖縄タイムス
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