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『がんサポート』批判 近藤誠医師に聞く その2

③ 乳がん治療ガイドライン推奨グレードのCをC1とC2に分けたということですけど・・・。

 C:エビデンスは十分とはいえないので、日常診療で実践する際は十分な注意を必要とする。
 C1:十分な科学的根拠はないが、最新の注意のもと行なうことを考慮してもよい。
 C2:科学的根拠は十分とはいえず、実践することは基本的に勧められない。

近藤:意味のないものを二つに分けてもさらに意味がないよ。

渡辺:C1の方に分けたものをまたやれやれみたいに言うのかな?

近藤:それはね、例えば術後検査にしてもアメリカでも日本でも(くじ引き試験結果を)だしてみたら推奨レベルAではなくてみんなB、C、Dになっちゃう。それじゃ困るから検査できるようにしようということじゃないの。意味がないものを意味があるようにしようと。

④ 骨髄異形成症候群(MDS)について抗がん剤の副作用の影響はどのくらい?
「抗がん剤投与後約2~10年の間に、2割弱の人がMDSを発症することが疫学調査によってわかっている」(通山薫 川崎医科大学検査診断学教授)

近藤:抗がん剤の副作用はあるけど、どの程度なるかははっきりしていない。そこに書いてあるような20%もでるかどうかはよく知らない。そこまでどういう根拠で言えるのか。でもぼくの患者さんでも抗がん剤をどっかで受けてきた人たちの白血球は下がっているということがある。そういう人たちも骨髄を調べてみればMDSになっている可能性はある。

⑤ 「日本では、早期がんを見つけるための仕組み、つまりがん検診があまり行なわれていませんから、がんと診断された人の中で、進行がんの人が多いはずです。その結果、欧米ではがん死亡は減っていますが、日本では増えています」(中川恵一東大病院放射線科准教授緩和ケア診療部長)はほんとう?

近藤:それは牽強付会。がんの死亡率を全国で調査すると肺がん、乳がん死亡率は日本では確かにいまのところ右肩上がり。アメリカやイギリスでは乳がん死亡率は下がっている。それはいろんな原因が混じっている。欧米ではたばこなんかを減らしているから、それは乳がんに及んでいる可能性があるし、あるいはかつて欧米ではホルモン補充療法がものすごく盛んだった。これはくじ引き試験でかえって乳がんの死亡率が高くなるとわかり、一斉に飲むのをやめた。そういう影響もあるでしょう。だから死亡率が変わるということはいろんな原因があるから、これだということは言えない。乳がん死亡率が減ってきたのはマンモグラフィ検診をやってるからだと、検診をやっている人は主張するんだよ。そういうのを我田引水という。

渡辺:都合のいいように言っているということですよね。

⑥ 『余命1カ月の花嫁』でTBSがキャンペーン検診をして、医師らが要望書をだし、20代30代での乳がん検診には意味がない、50歳以上には意味があると言っています。50歳以上には意味があるのですか?

近藤:それは全くない。話はさかのぼるけど、かつてマンモグラフィ検診が50歳以上に意味があるという結果をだしたのはスウェーデン5つ、カナダで2つだったかな、それからアメリカ、全体で8つのマンモグラフィに関するくじ引き試験があった。それを総合して50歳以上では乳がん死亡の減少効果があるということで検診体制を築いた。

 ところがスウェーデンではそのうちの5つもやったように熱心で、成人女性の全部ではないけれど全部に近いような人がうけるようになって、しばらくたって成績を見てみるとまったく乳がん死亡は減ってなかった。話はそれるけど、さっき言ったがん検診の効果でがん死亡が減ったということにも反論できる。

 で、それに疑問を持った医者ではない統計学者がくじ引き試験を見直してみたら、方法論的に問題があって、信用できるのはスウェーデンで一つ、カナダの試験で一つしかない。この二つの試験を解析すると乳がん死亡は減らないか、仮に乳がん死亡が減るとすると総死亡のほうがそれ以上に増えてしまう。かえって寿命は縮まるという結果がでた。いずれにしても乳がん検診に意味はない。そういう結果を報告して、欧米の検診業界はハチの巣をつついたような騒ぎになったわけ。それは検診の効果に疑問がでると検診業界存続の基盤がなくなるから。

 それで反撃にでたわけ。反撃にでるといってもデータ的に何をつかうかというと、その統計学者が信用できないといった残りの6つのくじ引き試験結果をもってくるしかないんだよ。もう一回患者の予後調査をして新たにup to date にしてだしたり、そういうことをやったりはしたけど、そもそも試験を始めたときのやり方に問題があったのであって、経過観察を長くしたところで方法論的に問題があるわけだから、6つの試験というのは信用できない。それを信用しろと言って論文を書いてくるんだ。

 すると世の中は多数決になってしまうんだな。新たに論文を書いてくるのは検診に命をかけている人たちだからね。そうすると多勢に無勢でなんとなく反論論文は意味がないように見えてくる。ま、そういうこと。それから統計学者の解析が正しいと思うのはね、『患者よ、がんと闘うな』のなかで紹介してるんだけど、統計学者よりまえにぼくは論文を読んでこれは方法論的におかしいなと。結局信用できるのは2論文しかないと指摘した。それは彼らと一致してるの。読み直してみて。だから彼らの解析は妥当だとぼくは考えている。

⑦ LDN(low dose naltorexon)療法 についてご存じですか? がんへの奏功率は60%。自閉症、不妊症にまで効くとされているそうです。

近藤:それはもう論外。

渡辺:網野先生の患者さんが親戚の医者に勧められてやってるんだけど。

近藤:ちょっとHPで見たけど、なんで効くんだっていうと免疫作用が媒介してって書いてあるけど、自分自身に対して免疫は効かないからね(がん細胞は自分自身で正常細胞とそっくり)。だから免疫療法ってことばがでてきたら眉につばしたほうがいい。それでお金を取ったら詐欺。

⑧ 渡辺亨さんの本(『がん常識の嘘』)について
 「原発臓器にがんができるのと並行して(転移が)起きている可能性がある。この考え方は乳がんなどではむしろ主流になってきています」「これは最近わかってきたこと」と書いてあるが、新しいエヴィデンスが出たのですか? 

近藤:最近分かってきたというのは一面真実。実験的データがでてきたという意味で本当。原発のがんとほぼ同時に(ちょっとだけ遅れて)転移が生じるんじゃないかってことはぼくも本に書いてきたけど、それはこれまでの臨床データから。がん細胞ができたところを直接目で見ているわけじゃないでしょ。だから頭のなかで考えている面もある。言ってみれば太陽の周りを地球が回っているということも頭の中で考えていることでそれと似たようなところがある。

 ところが最近実験室で、どうもがん細胞ができると同時に転移細胞が生じているという事実をつかまえて論文にする人がでてきた。だから根拠が増えた。なにを捉えてそう言っているのかわからないけど、それを言っているんなら正しい。

以上
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by lumokurago | 2010-10-16 20:31 | Dr.K関連記事
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