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近藤誠 放射線被ばくどの数値なら逃げるか

 月刊文藝春秋6月号に『近藤誠 放射線被曝どの数値なら逃げるか』が掲載されました。要約します。
 
 政府は「人体に影響が出る可能性の生ずる」のは「100ミリシーベルト」と発言していたが、その後年間20ミリシーベルト以上被ばくするおそれのある地域を計画的非難の対象にした。100mSv以下なら安全で20mSv以上なら危険なのか??

 原発事故で問題になるのは100mSv以下の被ばくで発がん死亡が増えるかどうかである。中川恵一東京大学医学部放射線科准教授は「100mSv以下では人体への悪影響はない」「100mSvの被ばくによって発がん率は50.5%になる(日本人の2人に1人はがんになるのでもともと50%、それが0.5%増える)」と言っている。

 氏が語るのは「しきい値」(100mSv以下では何も起こらず、それを超えるとはじめて悪影響が出る。その値)である。被爆後数週間以内に生じる「急性障害」についてはしきい値がある。被ばくするとDNAが切断されることがあり、線量が多いとたくさんの切断が生じ、修復が間に合わずアポトーシス(自殺)を起こす細胞が出てくる。ある臓器・組織の機能を低下・消失させるには、多数の細胞がアポトーシスを起こすことが必要で、それには相当数のDNA切断が要り、そのための最低線量が「しきい値」である(詳しく説明あり)。

 従来、①しきい値があるとする説と②線量と発がん死亡リスクは正比例の関係があるとする説が対立していた。それは低線量被ばくのデータが少なかったから。しかし被ばく者防護のためにはなるべく安全を図れるようなデータ解釈が望ましいため、ICRP(国際放射線防護委員会)は②を採用すると20年以上も前に宣言している。

 近年、低線量被ばくのデータが充実してきて、現在では②はもはや仮説ではなく事実と考えられる。

 なぜ発がんではしきい値が存在しないのか。人体には60兆個の細胞があり、人はそれまでの人生において、種々の発がん物質の影響を受け、少なからぬ数の細胞に変異遺伝子がたまっている。正常細胞ががん化するには4つ程度の遺伝子が変異する必要があるが、すでに3つの遺伝子が変異している細胞が1mSvを被ばくしDNA切断が起これば細胞はがん化する。(1mSvの被ばくでもDNA切断が生じることがわかっている)。(詳しい説明あり)。

 さて、中川氏はICRP勧告の発がん死亡率(1000mSvで5%が発がん死亡)の数値をもとにしているようだが、がん診断率(日本人の2人に1人=50%)にがん死亡率を足しているので誤り。

 数値はいろいろあるが(詳しく説明あり)、15ヵ国原発作業従事者の調査で得られた1000 mSvにつきリスクが0.97増加するという数値を採用するのがベターである。それをもとに計算すると
① 1000 mSvの被ばくでがん死亡率は29%増える。
② 100 mSvでは2.9%。
③ 10 mSvでは約0.3% 

 中川氏の言う「0.5%」の死亡率増加は100 mSvではなく20 mSv未満の発がん死亡率に相当する。

 パニックを起こさないために

① 1 mSvも被ばくする可能性がないのに発がんをこわがるのは行きすぎ。
② 原発事故後の国民の被ばくへの不安は、医療被ばくに対する態度と比べてバランスが悪すぎる。放射線を用いる医学検査によって数十mSvを被ばくすることは日常茶飯事。特に問題なのはCTで最低でも10 mSv~20 mSvであるうえ、日本で行われているCT検査の8~9割は不要。各病院で発がん死亡者を月に何人も生み出している可能性があるので、予約のある人は「計画的逃避」が必要。

 最後は引用します。

 今回、計画的非難の線引きに用いられた20 mSvの被ばくによる発がん死亡率の増加は0.6%で、決して低い数字ではない、しかし、われわれ日本人はCTを受けているし、発がん性が重大なタバコも個人の判断で吸っている。そのように日常的に発がんリスクに曝されていることを考えれば、パニックを起こす必要はない。
 
 そして、発がんリスクに対する(各個人の)判断が自由であることから、政府が一律に年間20 mSvで線引きするのは、個人の自由を認めない点で行き過ぎのように思われます。

 読者としては、政府が頼りにならない以上、正確な情報を得ることに努め、ご自身で対処方針を考えていかれたらどうでしょうか。

*****

 小出さんは子どもの被ばく感受性は大人の5倍と考えるとのこと。すると20mSvでの発がん死亡リスクは3%です。近藤医師が子どもの被ばくに触れていないのは不満ですが、前回質問したときに、それも含め、個人で判断すべきとおっしゃっていました。

 近藤医師が指摘しているように、日本では原発事故よりも医学検査によって被ばくしている可能性が大です。大人もですが特に子どもにはどうしても必要な場合以外CTや放射線による検査を受けさせるのはやめましょう(数年前まで、まったく意味のない被ばくだけさせる間接レントゲン検査を学校で毎年強制的に行っていたのですね。日本人の意識のなさよ。というか厚労省や医師の責任が大ですが)。

 児童館、学童クラブでは、大昔は子どもが頭をけがしてもCTなど撮りませんでしたが(おおげさに病院に連れていく親もいなかったし、連れていったとしてもCTなど大病院にしかなかったのか)、25年前にはもうほんのちょっと頭を打っただけで病院に連れていき(親の希望)、そうするとCTを撮られてしまうことがよくありました。必要ないと思っても医者でもないのに言えませんでした。その被ばく線量は原発事故より多かったでしょう。

 原発事故よりも医療被ばくで発がん死亡率があがっている日本て国、すっごく変。すっごい矛盾。なんなのだろう。人の命を救うはずの医療(!実態は医療で治せる病気はごく少ししかない)がまったく逆のことをしているこの現実。やっぱり「地獄の沙汰もカネ次第」。

 参考 近藤誠医師に聞く(自分の行動は自分で決める。そのために情報を)

 がんと闘わない生き方(15)近藤誠医師に聞く(下)胃のレントゲンやCT検診、知られざる「医療被ばく」の高いリスク 

【追記】 頭のケガでは出血しやすいため小さな傷でも血がたくさん出るということを覚えておきましょう。また、傷は体液が治すので、消毒は逆効果です。土がついていれば水で洗い、消毒はせずサランラップのようなものでおおっておくのがよい。頭を打った場合でもあわててCTを撮る必要はありません。様子をみて吐いたりするようなら病院に連れていきましょう。
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by lumokurago | 2011-05-11 15:53 | Dr.K関連記事
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