暗川  


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『戦後思想を考える』

『戦後思想を考える』日高六郎著岩波新書(初版1980年)

 この本を読んだのは1981年2月、27歳のときだから、いまからちょうど30年前ということになる。日本の戦後処理のあいまいさについて、「自由」主義経済体制が理念を捨て、快適な暮らしだけを求める「経済主義」になったこと、それが国内的には公害の増大、国外的には海外への経済侵略と結びついていること、管理社会が進行し大衆自身が「買収」されることを望んでいること・・・。日ごろから感じていたことをこれ以上的確な表現はないだろうというほどに小気味よく書いてくれていた。私の座右の書であり、最後の最後まで残すであろう本のなかの1冊である。

第1章 戦後思想を考える (要約)
1、
 三木清が疥癬のため獄死したのは1945年9月26日であった(疥癬をもつ囚人の毛布を三木清にあてがったという巧妙に仕組んだ殺人である)。これは何を表わしているのか。三木清獄死のニュースを聞いたロイター通信の記者が事情をしらべ、政治犯のすべてがまだ獄中にいることを知り、山崎巌内相に面会を求める。山崎内相は答えて「思想取り締まりの秘密警察は現在なお活動を続けており、反皇室的宣伝を行なう共産主義者は容赦なく逮捕する・・・政府形体の変革、とくに天皇制廃止を主張するものは・・・治安維持法によって逮捕する」と語った。これを知ったマッカーサーは「政治、信教ならびに民権の自由に対する制限の撤廃、政治犯の釈放」を指令。東久邇宮内閣は辞職した。

 イタリア、ドイツ、フランスのナチス協力政府は戦争が終わるや否や崩壊。戦犯ははやくに逮捕される(戦犯はいまだに捜索されており、みつかれば逮捕)。 日本では戦争協力新聞のすべてが題号も変えずに戦後に生き残っているが、それらの国ではありえないことである。

 三木清の死を知って山崎内相のもとを訪れたのは、日本人記者ではなく、外国人記者であった。敗戦直後に刑務所のまえに釈放の要求をもってあらわれなかったのは、日本人民だけでなく、日本政府もマッカーサー司令部もであった。提案は民間人としてのひとりの外国人記者によって行なわれたのである。

 だから私は「ひとりの人間の人権が蹂躙されたことにたいするひとりの人間の怒り」が東久邇宮内閣を倒したと言ったのである。

2、
 極東国際軍事裁判では1948年12月23日に東条ら7戦犯を処刑、翌々日の25日にA級戦犯容疑者の岸信介、笹川良一、児玉誉士夫ら19名が釈放された。だれの目にもあまりに不公平である。冷戦の激化のなかで、児玉、笹川、岸は釈放することのほうがアメリカの世界戦略の本筋だったのであり、東条らの処刑は終戦処理のための象徴的儀式にすぎなかったことを理解した。

 学生たちは質問するかもしれない。「三木清を助けることができなかった弱さ、戦犯を日本人の手で追及できなかった弱さを、戦後の大人たちは、どう考えているのですか」

3、
 残念ながらそこには人民の力の弱さがあった。戦争を批判するだけの認識を持つものはかなりいた。そのために獄に投じられた人もいた。しかし、力としてそれが歴史を動かすことはできなかった。いま、私たちの無力は十分に克服できているだろうか。

 同時に日本政府にはおどろくほど敏感な秩序感覚と、鈍感きわまりない人権感覚がある(いまもなにも変わっていませんね)。

 (このあと、ウォーターゲイト事件におけるアメリカの新聞の活躍が描かれており「アメリカには、あまりに腐敗した『自由』主義は、自由主義陣営にとってむしろマイナスであるという認識がある」とあります。この頃のアメリカはまだ健全だったのか。うちに下宿していたイザベルはいろんな国の新聞を読み比べていましたが、アメリカは特に言論統制がひどいと言っていました。いまのアメリカの堕落ぶりを見たら日高さんはどんなにがっかりするであろう)。

*****

 このあと、気力がつづけば何回か要約をつづけます。このあいだは養護施設の子どもについて掲載すると言っておきながら、テーマがあっちこっちに飛んですみません。
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by lumokurago | 2011-05-24 16:49 | 本(book)
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