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緩和ケア編 その4

 こんにちは。緩和ケアについて書いてみました。簡単なことしか書いてありませんが、注意の喚起にはなるでしょうか。お読みになってみてください。網野先生をだすなとおっしゃってもダメですよ。

緩和ケアも「標準治療」でなく自分で決めよう

渡辺:長くなって悪いんだけど、最後に緩和ケアの話もさせてね。『後悔しない治療』に書いたけど、最初、私は骨転移の痛みを取るために慶応病院のペインクリニックにかかったのね。そこで麻薬をはじめいろいろな薬をだされたんだけど、医者が「自分で勝手に薬を増やしたり減らしたりしないように」と厳命していたの。麻薬だからさ、さすがの私も「そうか」と思って神妙になっていたわけ。麻薬とのつきあいに慣れるまえに、ちょうど年末年始の病院の休みにかかったときに、吐き気などの副作用もでて、痛みも限界で、大変な思いをしたの。慶応病院の救急に電話して、担当でない麻酔科の医者のアドバイスをもらって対処したんだけど、年明けに外来に行ったら、年末年始だったから仕方がなかったけれど、勝手に増減しないように、とまた言われた。

 そのあと、入院して放射線治療に突入したんだけど、麻薬とNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)以外に訳のわからない薬(抗けいれん薬など)を増やされたんだ。医者とバトルするのも面倒だから言いなりになって飲んでいたんだけど、あとで近藤先生と網野先生二人に「こんなにたくさん薬がでているのはおかしい」「自分で調節するように」と言われたの。痛みの治療を引き継いだ網野先生には麻薬も飲み方や分量は自分で決めるように言われたから、驚き。あんなにうるさく言ってたペインクリニックはなんだったの、という感じ。それで徐々にやめてみたら、その頃替えたホルモン剤が効きだしたこともあるけど、結局痛み止めの薬は全部いらなくなった。

黒木:へえ、薬の使い方ってお医者さんによってぜんぜん違うんだね。

渡辺:そうなのよ。これも目からうろこでしょう。麻薬と聞くと特別な薬だと思っちゃうけど、やっぱり自分で決めていいんだってさ。緩和ケアも最近注目されるようになってきたけど、ほかの医療同様、問題多いみたいなんだよね。

黒木:問題って?

渡辺:緩和ケアを受けるのはターミナル(終末期)の人がほとんどでしょう。その頃になると具合もだいぶ悪くなっているだろうし、じきに亡くなってしまうわけだから、患者からの声が上がりにくいということもあって、実態がどうなっているのか、医療関係者以外にはわかりにくいと思う。

 これは一つの例だけど、このあいだ転移性乳がんのA子さんから話を聞く機会があったの。彼女の痛みは神経因性疼痛という難治性の痛みなんだけど、診断もむずかしいし、結局のところ、それを治す薬はないということなの。乳がんでかかっていた病院の麻酔科(ペインクリニック)の医者は「患部との関連は考えにくい」と診断し、彼女は痛みに苦しみつづけたそうなの。

 そのあと、別の緩和ケア医が「鎮痛補助薬」を処方したんだけど、頭がもうろうとして眠くなるばかり、思考力は極度に落ちて記憶も混乱し、無気力、倦怠感が強くなって大変だったんだって。それらの症状はその薬の副作用だったんだけど、そのときはがんのせいだと思っていたんだって。つまり医者は副作用がでたことに気づかなかったというわけ。それどころか薬を止めたいと言う彼女に「止めると痛くなりますよ」と言って脅したんだって。

 彼女はその後、医者とバトルしてそれらの薬を全部止めて、やっと普通の生活に戻れたの。彼女には薬を止めるまえと後で、副作用を「使用前/使用後」のようにはっきり体感したから、副作用のこわさがよくわかるって言ってたわ。残り少ない「普通の生活」を薬のためにだいなしにされたと怒っていた。

黒木:薬の副作用ってそんなにひどいのね。

渡辺:うん。彼女だから医者とバトルして止めたけど、普通は死ぬまで同じ薬を飲まされつづけるんだよね。副作用はがんの症状だと誤解させられてさ。

黒木:こわいねえ。

渡辺:話はちょっとそれるけど、高齢者にぼけの症状がでたら、まず薬の副作用を疑えという本も読んだよ。薬をやめてみると元に戻る人も多いそうよ。結局、日本の医療って薬の使い過ぎなんだよね。網野先生によると、緩和医療の基本は「薬は最小限でよい、WHO(世界保健機関)のような権威に従順になるな、常識を疑え」なんだって。

黒木:へえ。それじゃいままで聞いてきた医療に関する話と同じだね。

渡辺:あはは。結局、それが世の中のことを考えるときの基本なんだよね。ネットで検索して緩和ケアのことを調べると、日本と欧米の麻薬消費量が棒グラフになっている表をよく見るのね。日本の麻薬消費量は欧米に比べてすごく少ないの。そのためなんだろうけど、緩和ケアに対する基本的論調はどれも日本は遅れている、欧米を見よ、麻薬の大量投与が必要だみたいに書いてある。でもそれも網野先生に言わせると誤解なんだって。網野先生の経験ではモルヒネもそんなに大量は必要なくて、モルヒネの効果がみられない場合は、モルヒネの効かない病態を考えるべきなんだって。例えばいまの私の骨転移の体動時の痛みのようにね。それは骨転移からくる神経痛で、麻薬よりもNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)が効くと言われていて、自分の実感としてもそれは正しいと思う。

 でも、NSAIDsのボルタレンやロキソニンは副作用が強くて、ロキソニンではアメリカの統計を日本の人口に照らすと年間8000人もの副作用死をだしていて(ボルタレンはもっと強い)、網野先生も「なるべく飲むな」と言いながら処方してくれているの。私にとってはそれが悩みの種なんだよね。ロキソニンが一番効くから飲みたいんだけど、いまは1日1回にして(それでも網野先生は胃腸障害がでる可能性があると言っている)、あとはアセトアミノフェン(むかしからある比較的副作用が少ないとされる非ピリン系解熱鎮痛薬)やリン酸コデインを飲んでいる。いまはそれでなんとかしのいでいるけど、もっと痛みが強くなれば、ロキソニンをもっと飲もうと思っている。元気な人ならともかく、私は副作用死がどうのなんて言っていられない状態なんだから。

 でも慶応病院の麻酔科はじめ緩和ケア専門医のあいだでは、私やA子さんにだされていた大量の薬が「標準治療」なんだよね。効かない薬、副作用だけをもたらして患者を苦しめる薬がさあ。

黒木:痛みの治療についても「標準治療」は間違っているんだ。

渡辺:網野先生は緩和ケアについても医療関係者が変えていくことはむずかしく、患者が変えていくしかないとおっしゃっている。でも、患者は素人なんだから、緩和ケアに関する医師による患者向け指導書がほしいと思う。もちろん「標準治療」推進の医師でない少数派の医師のね。

黒木:そういう本があれば患者も知識を得ることができて、薬を自分で選ぶことができるようになるね。

渡辺:うん。いまはネットで検索すれば情報はたくさんでてくるけど、その情報が正しいのかどうか、まったくわからない。むしろそういう簡単にでてくる情報は疑わなくちゃいけない状況だからね。緩和ケアについても自分で決めて納得して死んでいけるようになれば、それが最期の満足というものだと思うよ。

***** 渡辺容子 12.7


こんばんは。
まず、第一に権威のない医者の名前は不必要かもしれません。
第二に骨痛bonepainにはモルヒネなど麻薬が効くことになっています。
私の好きなバイブル本にもそう書いてあります。
第三に麻薬が効かない場合、bonepainではなく神経痛か
insidiouspainを考えるべきでしょう。この痛みには精神的なものも
含まれます。
第四に麻薬も適正な服薬量の中で患者さんが量を調節するのが
よいでしょう。
以上老婆心ながら。網野。  12.7


 こんにちは。昨日、慶応病院に行き、顔面神経麻痺がひどくなったので(口がしまらずお茶などがこぼれる、目が閉じず石鹸が入る)、放射線治療をお願いし、ついでに右胸(肋骨)にもかけようということになり、CTを撮りました。今朝、近藤先生から電話があり、
 
 1、CTを調べたら肋骨に転移はない。胸椎に転移があり、がんが神経を巻き込んでいるので胸が痛いのだろう。(先生の胸椎の転移による神経痛という診断が正しかったですね)。
 2、その場所は前に放射線をかけたところの一つ上だが、前にかけたところ一つを重ねてかける。がんがとても大きいので、放射線で小さくなると胸椎がつぶれる。まっすぐにつぶれればよいのだが、斜めにつぶれると、そこから下に麻痺が起こる可能性がある。麻痺の兆候が現れたら、余命6ヵ月以上あると予想されれば、整形外科で24時間以内の緊急手術となる。いままでの経験ではこの手術を受けた患者は麻痺がでていない。
 3、麻痺がでるかどうか様子をみながら、1日おきに放射線をかけることにする。

 ということで、月曜日から1日おきに放射線治療を行うことになりました。また年末年始にかかりそうでいやだなあ。

 昨日は病院に長時間いて、体を起こしている時間が長くなると痛みがひどくなることが確認されました。医薬ビジランスセンターの緩和ケアの本が届きました。モルヒネの量についてはやはり欧米に比べて少ないという論調でした。NSAIDsはやはり、できるだけ使わないようにと書いてありました。ボルタレンはあったけど(副作用の注意もあり)、ロキソニンは名まえも載っていませんでした。なぜか聞いてみます。ナプロキセンという薬が比較的副作用が少ないと書いてありました。これはどうですか? 鎮痛補助薬も載っていましたが、記述が簡単すぎでした。Kさんのような副作用がでることはこれではわかりません。私が飲まされていた抗けいれん薬は「効き目がない」とはっきり書いてありました。やっぱり。
 骨転移の体動時痛には笑気ガスが効くと書いてあり、欧米では使われているが、日本では使われていない、抗がん剤などやめ、これを認可したらと書いてありました。近藤先生に話したら、笑気ガスは完全な麻酔だからなあ、とお勧めしないようなお返事でした。 渡辺容子 12.10


こんにちは。
神経痛とわかったら、後は
原因部位の治療と神経ブロック
ですね。
薬はロキソニンがよいと思います。
ナイキサンも同程度の効果があるでしょう。
どちらも副作用は出ます。ナイキサンのほうが
少ないといわれていますが、副作用も同程度
でしょう。放射線療法の効果に期待しましょう。
網野  12.10


 こんばんは。月水と2回の放射線治療を行いました。顔面神経麻痺(頭蓋骨の転移)はかなりよくなって、目に石鹸が入ることはなくなりました。しゃべるのもずいぶん楽になりました。
 胸椎はCT画像を見せてもらったところ、脊髄ががんに埋もれていました。これじゃあね。体動時の右胸の激痛が消えて、代わりに左胸が常時鈍痛+体動時の痛みとなりました。少しまえに戻ったようです。先生にも言い忘れていましたが、1ヶ月以上まえから両足の指がしびれています。ほんの少しなのでお風呂に入ったときしか感じません。これは麻痺の前兆ですね。近藤先生の話では放射線をかけなくてもいずれ麻痺になるそうで、放射線をかけたからといって麻痺になるのは1割から2割だそうです。いざとなったら救急車で整形外科です。

 佐野洋子さんの「死ぬ気まんまん」を読みました。彼女も乳がんの骨転移です。最初は医者のいいなりになっていたようですが、あとで「医者は信用できない。薬は怖い。病院にはもう行かない」という心境になったようです。読んでいると症状の描写がいまの私と似ているので、骨転移による神経痛のひどいのだと思います。この本を読んだだけでは緩和ケアをきちんと受けた様子はなく・・・。とても気の毒だと思いました。対談している医者もひどすぎるので、次にひどいところをピックアップしました。最低の医者ですよ。
 
http://lumokurago.exblog.jp/17207161/  渡辺容子  12.15


こんばんは。
脊髄へのダメージが無い状態で癌が消滅してほしいですね。
全般的に良い方向のようで安心しました。
最低の医者を御紹介いただきましたが、これが当世の
普通の医者というものでしょう。医者も作家の患者も現代医療教の
信者のようですね。仕方ないです。
寒くなりました。猫と一緒に寝たいのですが、猫は女房のほうが好きですから
私のほうには来ません。仕方なし。
網野  12.15

*****

 左胸の痛みは消え、今度は右の背中の激痛になりました。痛みどめを増やしていますが、いまのところ効きません。がんばって放射線治療に行って来るぞ。

by lumokurago | 2011-12-16 09:39 | Dr.Aとの往復メール
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