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「日本の医療はなぜこうなってしまったのか」

先日「タミフル」について書いた時に引き合いに出した、近藤誠医師(慶応義塾大学医学部放射線科講師)の原稿が出てきたので、要約して紹介する。

医学医療には、世界共通の問題が多い。近年、遺伝子解析、臓器移植、体外受精など、かつての倫理観では対応しがたい問題が登場した。他方、高齢化に伴い、がん、心筋梗塞、脳卒中、高血圧、糖尿病など老化現象ともいえる病気が増えている。これらは急性疾患と異なり、薬や手術の効果が明瞭でないので、ランダム化比較対照試験を行い、新法の効果を確かめることになる。ここには研究者や製薬会社の「効果があってほしい」という願いや思惑が結果に影響を与えるので、新薬の許可後、実は無効だったことが判明したり、副作用・毒性が大きいことがわかって回収されたりすることが頻繁に起こっている。

加えて、日本の医学医療には独特の暗部がある。問題の多い医学教育、医局制度などの結果、臨床医の質が劣っている。文部科学省、厚生労働省もそれをかばい、現状改革を難しくしている。大学教授など専門家の倫理観もお粗末極まりない。医療裁判で医者をかばうために、自分の論文と矛盾した内容を書く専門家が少なくない。

そして濫診濫療がある。全世界の抗菌薬の4割が日本で使われており、レントゲン検査による国民被ばく線量が英国の5倍と世界最高であることなどはその証左であろう。

日本の医療はなぜこうなってしまったのか。私見では、医者にも患者にも、そして政治や行政にも、科学的思考や合理的態度が欠けているのが最大の要因である。薬好きな国民性がいまだ残っているし、第二次世界大戦中には多数の臨時軍医を急造し、戦後その全てに医師免許を与えてしまった。彼らが日本医師会の、医療改革に反対するという横暴を支え、地盤を子女に譲るための金権私立大学を作らせたがために、低質医を拡大再生産する悪循環に陥った。

(ここから引用)
こういう状況では、日本の医療をすぐ改革できるとは考えにくい。かりに今すぐ大改革に着手しても、市中の低質医がいなくなるまでには半世紀かかる。それゆえ、医療被害を受けないためには、各自自衛するしかない。しかし、各自にその気構えや覚悟はあるのだろうか。たとえば、風邪やインフルエンザで39度の熱が出たとき、医学的知見からは、解熱剤も抗菌薬も飲まないのが妥当なのだが、果たして人々はその境地に到達できるのか。できねば、薬害被害者予備軍に編入されることになる。個々人が科学たる医学にある程度精通しなければならぬゆえんである。

「科学」2005年5月号巻頭言(岩波書店)より

近藤医師についてはここにも書いています。
その続きはこちら
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by lumokurago | 2006-01-04 21:44 | 医療
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