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水俣病 新たな50年のために

水俣病 新たな50年のために_c0006568_11123044.jpg
原田正純さん、中原八重子さん、最首悟さん、上条恒彦さん、田口ランディさん、柳田邦男さん他のお話がありましたが、緒方正人さん(写真)のお話を載せます。

昭和17,8年から鳥が落ちたりし始め、戦争と入れ替わるように水俣病が始まった。チッソは朝鮮チッソから引き上げてきた人たちが主流になった。戦争が終わり、産業が拡大すると共に被害も拡大していった。

今日は海水を炊いて精製した塩を持ってきた(三方にのっているもの:写真参照)。ここに不知火海を想像してほしい。その背景に遺影がある。つまりあの世とこの世と言うこと。海底には海の生き物たちがいる。3月半ばから外界から魚たちが入ってきて、今は魚たちの産卵の真っ最中だ。アジ、コノシロ、カタクチイワシ・・・イカやタコも・・・春に産卵するものが7、8割である。山でも山菜が芽を吹き、いのちがにぎやかになる季節である。

人間が毒を飲まされて、長い間放置されてきたわけだが、海の中の魚たちも毒を飲まされた。それを人も食べたが、猫も海鳥も豚も食べ、畑の肥料にもなったし、鶏のえさにもなった。海に毒を垂れ流したことが、生態系全体を傷つけてきた。このことが本質にかかわることである。

人の水俣病ということで言えば、やむを得ず、認定保障が問題となり、現在もそれをひきずっている。しかし、海の魚たち、猫や鳥たちには一体どうすればいいのか。

人間社会では力関係で押し付けたり、手切れ金を払って問題を終らせることを願って、薬害エイズでもアスベストでもそういう方法でやられてきた。しかし、水俣病50年を迎え、便利で豊かなスピード時代に、金ではないかけがえのないものは何なのかということが問われている。

私たちはどこから生まれ、どこに帰っていくのだろうか?それは避けられないことである。生まれてきたところに帰っていくんだろうという気がしている。祖国のような・・・

何を信じていいのかわからないような、惨憺たる荒んだ現状・・・軌道を逸脱し、本来のいのちの連関をはずれた現状である。

百間湾を埋め立てて毒を食べた魚たちを隠したように、患者に対しても制度的埋め立て処理をして隠してきた。

「国」は2つある。制度社会としての国家があり、現住所としてここに住んでいるが、いのちの本籍はどこか? それを忘れるなよと言いたいのではないか?

水俣病は単なる公害問題ではなく、現在進行形のいのちの物語である。

by lumokurago | 2006-04-30 20:48 | 社会(society)
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