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石垣新空港設置取消訴訟・第2回口頭弁論

アオサンゴも原告になった新石垣空港裁判、第2回口頭弁論

新石垣空港設置許可取消訴訟とは?

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 昔ながらのサンゴ石を置いただけの白保の船着場

2007年1月17日(水)11:30から東京地裁606号法廷で、新石垣空港設置許可処分取消訴訟第2回口頭弁論が開かれました。筆者はこの裁判の原告の1人です。

 沖縄県石垣島白保東海岸に新石垣空港が建設されることが決まったのは、1979年です。その後、漁民を中心とする猛烈な反対運動によって、海上案は撤回されました。しかし紆余曲折の結果、カラ岳陸上案で、2005年12月に国交省の認可が下りました。

 白保に新空港を作ることはかけがえのない自然環境の破壊以外の何ものでもないと、原告121名が認可の取消を求めて、2006年6月、国を相手に提訴しました。絶滅危惧種・ヤエヤマコキクガシラコウモリと北半球で最大最古のアオサンゴも原告になっています。

 筆者は所用のため第1回口頭弁論は傍聴できませんでしたが、新空港建設予定地からわずか10数mの白保の海に住むアオサンゴ(に成り代わった原告)と、白保の人たちの思いを代弁する白保出身の原告が意見陳述を行ったそうです(新石垣空港問題の詳細については八重山・白保の海を守る会HPを参照してください)。

第2回口頭弁論・傍聴人には何もわからない裁判の進み方

 606号法廷の傍聴席は40席位で、集まっている人たちはとても座りきれず、原告席に椅子を出してもらって、原告の中から10人位はそちらに座りました。法廷は、今から始まる裁判を、期待を込めて見守る人々で満員という状態でした。

 まず裁判長が原告側に原告適格について述べるように言いましたが、原告代理人から、担当弁護士が怪我をして入院したため、準備が間に合わなかったという説明があり、原告適格については次回にまわされることになりました。次に裁判長は被告代理人に「準備書面(1)を陳述します。よろしいですか?」と聞き、被告は「はい」と一言答えました。傍聴している筆者らには準備書面(1)がどんな内容なのかは全くわかりませんでした。

 それから裁判長が「被告から年末に膨大な証拠が段ボール箱で送られてきました。確認します」と言い、係の人が書類の山を持ってきて、裁判長の前に積み上げたりしていました。そして被告が「証拠説明書を訂正します」と言い、誤記を訂正しました。裁判長は「乙1号証から25号証を確認しました」と言いました。この処理に5分位かかりましたが、傍聴人にはどんな証拠が出されたのか何もわかりませんでした。

被告の、人間の経済を優先させた傲慢な考えを批判

 それから原告代理人が甲1号証の説明をしました。甲1号証は国際自然保護連合(IUCN)が1991年3月に発行したパンフレットで、白保のサンゴの写真などが載っており、同じ石垣島でも川平湾などのサンゴが死滅してしまった現在、白保がいかに美しいかについて視覚に訴えています。IUCNは1988年、空港建設はやめるべきだと日本政府に進言、3年後カラ岳東案もやめるべきだと再度進言したそうです。

 代理人は被告の準備書面(1)について、何らかの環境保全をすれば環境が破壊されても仕方がないとした開き直りで、人間の経済を優先させた傲慢な考えだと批判しました。例えば絶滅危惧種であるヤエヤマコキクガシラコウモリのために人工洞窟を作ろうとしているが、人工洞窟にコウモリが住み着いた例はなく、形ばかりであるのみならず、人工洞窟を作る工事自体にコウモリが悪影響を受ける恐れがあると指摘しました。

 代理人は環境影響評価法、航空法、環境基本法などの法律の名前を出していましたが、筆者の不勉強のため、その部分はよく理解できませんでした。ただ代理人は法律でいう「他人の利益」という言葉の「他人」の中には、人間だけでなくコウモリやサンゴなどの生物も含まれるという見解を示しました。

 そして、新たな代理人もついたので、今後主張していく、次回で全部を主張することはむずかしいと言って、弁論を終えました。

迅速な裁判を促す裁判長

 この弁論は5分位だったと思いますが、裁判長は「手短にやっていただきたい」と注意しました。それから、今後、各論は別途になるにしても、ゼロからのスタートではないはずなので、骨格だけは出せるのではないか。少なくとも全体像を早目にやられたらいかがかと原告に対して迅速な裁判を促しました。被告にも「何かありますか?」と聞き、被告は「特にありません」と答えました。

 裁判長は原告代理人の弁論に対して、本来は証拠説明書でやっていただくことであると念を押し、パンフレット(甲1号証)の訳を出すように言いました。次回、出せるものはできるだけ出していただいてと言ってから、期日はどれぐらいかと聞きました。原告代理人は3月末を希望しましたが、裁判長は年度末でもあり、裁判所の都合で途中でも期日を入れたいとし、次回は3月16日(金)10:30に決まりました。書面はできるところまででいいから、3月12日までに出すようにとのことでした。11:30から始まり、11:50には終わった「迅速な裁判」でした。

弁護士会館での報告会

 裁判の後、弁護士会館で報告会がありました。代理人から被告の準備書面(1)は建設の経過が適法であるという内容だとの説明がありました。被告は、環境影響評価法(環境アセスメント法)33条2項に違反するのは、環境への配慮を全く行っていない場合のみであると主張しているとのことでした。代理人は全くひどいことだと言っていました。

 今日のすすめ方としては、裁判官にこの問題をわかってもらうためにまず、パンフレット(甲1号証)を見てもらおうと思ったとのことで、わざと証拠説明書を出さないでおいて、「証拠説明書を出していないので口頭で説明させてほしい」と言って説明したとのことでした。

 白保現地では今、コウモリは林の中しか移動しないので、コウモリの移動のための植栽を行っているそうです。また、ヤエヤマコキクガシラコウモリの住んでいるA洞窟から20~30mの直近で人工洞窟作りを行っており、その工事自体がコウモリに悪影響を与える恐れがあること、空港用地は60%以上取得したと言っているが、大半はゴルフ場跡地であり全日空のもので、地元の人の81%はまだ売りわたしていないとのことです。

 その後、新しく代理人を引き受けてくれた若い弁護士3人の自己紹介があり、会場との意見交換がありました。

【筆者の感想】

 筆者は最近JANJANで2回報道された「杉並の不当な教科書採択取り消し裁判」の原告です。現在2つの裁判を行っていますが、偶然、この裁判の裁判長らがそのうちの一つとまったく同じメンバーでした。私たちの裁判は弁護士なしで、普通の市民として言いたいことを言い、わからないことを教わりながらやっているので時間がかかります。そこでこの裁判長に「迅速な裁判」に対する理解を求められたのですが、この裁判では代理人がたった5分説明しただけで、「手短に」と注意したり、「本来は証拠説明書でやっていただくことである」と言って、しゃべらせないようにしたがるのには驚きました。

 また、逆に原告代理人に対しては少なくとも12:00まで、まだ10分もあるのに、他に言いたいことはないのかなあという思いを持ちました。

 私たちの裁判は2つとも、傍聴人に「非常にわかりやすかった」との感想をもらいました。それは普通の市民が普通の言葉で、傍聴人も裁判に参加している一員と考えて裁判を行ったからだと思います。

 また、この日の傍聴人から「裁判て、せっかく傍聴に行っても、すぐに終ってしまうこともあるのよね」という話を聞きました。裁判所が「迅速な裁判」を進めた結果でしょう。しかし、裁判とは何のためにやるのか?誰のためにやるのか?裁判は私たち主権者のためにあるのであり、せっかく傍聴に行ってもすぐに終わってしまうような、裁判所の都合で迅速に終らせる裁判でいいはずがありません。裁判というと専門用語が出てきてむずかしく、権威のあるものだと思いがちですが、決してそんなことはありません。私たち市民のためにあるのですから、私たちも裁判に対する意識を変えていく必要があるように思いました。そして裁判を市民の手に取りもどし、主権者が意見を述べる場所として活用できるようにしたいものだと思いました。

【次回口頭弁論】
 3月16日(金)10:30~
 東京地裁606号法廷(6階)
 地下鉄丸の内線霞ヶ関駅A1出口すぐ
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by lumokurago | 2007-01-21 23:52 | その他裁判関係
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