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新石垣空港訴訟第4回口頭弁論報告

強制収用手続きに入った新石垣空港 第4回口頭弁論

 5月21日(月)午前10時30分から、東京地裁606号法廷で、「石垣新空港訴訟」第4回口頭弁論が開かれました。扉が開いて裁判官が入場してから、だいぶ長い間書類を見たりしていたので、何か不手際があったのかと思っていたら、単に入場が早すぎたらしく、やがて「時間になりました」と言って、書記官が開廷を告げました。

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 大門匡裁判長(中央)、右陪席:吉田徹裁判官、左陪席:小島清二裁判官

 裁判長はまず「裁判所の構成が変わりましたが、従前通りでいいですね?」と聞き、原告、被告共にそれでいいとしました。筆者は「従前通り」ってなんだろうと思い、自分の裁判では裁判長に質問しようと思いました。

 裁判長は原告の出した準備書面(4)について主張の骨格を要領よくまとめてくださったとし、(5)は補充の位置づけであることを確認、少し説明されたいと原告を促しました。

原告側主張の骨子

 2人の若い原告側代理人が準備書面(4)について説明しました。それによると、第1は航空法違反、第2はアセス法違反です。

・第1 航空法違反

1.39号1項1号(飛行場の構造計画の適合性)違反
新石垣空港の滑走路の地下にはもろい琉球石灰岩が広がっており、空洞が多く、飛行機の滑走に必要な強度を欠いている。滑走路付近ではカラ岳からの吹き下ろしの風が吹き、航空機が離着陸時に横風にあおられる恐れが高い。

2.39号1項2号(他人の利益を著しく侵害しないこと)違反

 「他人の利益」の解釈においては財産権だけでなく、希少生物の生存などの利益も含む。新空港の建設により、アオサンゴやヤエヤマコキクガシラコウモリが生存不可能になる。

3.39条1項5号(用地取得の確実性)違反
「申請者が、その敷地について所有権その他の使用の権限……を確実に取得することができると認められること」とは、原則として任意取得により100%事業用地を取得できることが確実であることのみを意味するが、新石垣空港においては、すでに強制的に取得しようとしている。

・第2 アセス法違反

 アセス法所定の手続の欠落などの上、評価書の内容の不備がある。違法な評価書に基づく審査の結果なされた設置許可処分も違法となる。

絶滅危惧種のコウモリ類は絶滅の危機に

 引き続き準備書面(5)で述べた、コウモリ類に与える影響について別の代理人から説明がありました。それによると、石垣島には小型コウモリ類で洞窟性のカグラコウモリ、ヤエヤマコキクガシラコウモリ、リュウキュウユビナガコウモリの3種が、沖縄県の調査によると合わせて1万7400頭生息しているそうです。新空港予定地となっているカルスト地域に8000頭が生息しており、石垣島最大の生息地になっています。この生息地は独立しており、他の地域に移っていけず、コウモリ類は環境変動や人為的なアクシデント等によってねぐらを変えていると予想され、多様な洞窟群があって初めて現在の個体数が維持されていると専門家は指摘しています。コウモリ類は年に1頭しか出産しないので、環境悪化はすでに絶滅危惧種に指定されているこれらのコウモリの絶滅の危機を招くとのことでした。

 1969年の秋吉台の有料道路建設工事では、当時、コキクガシラコウモリの出産直前の個体数は数千頭に及んでいたそうです。しかし、出産哺育期間中は工事が休止され、洞窟の直上を避け、迂回させた場所で発破を伴う工事が行われたにもかかわらず、この年、出産哺育集団は形成されず、その洞窟では30数年を経た今日においても出産集団は2度と形成されていないそうです(ねぐらとしては使っている)。空港の騒音や振動がコウモリに与える影響は、一時的な工事と違い空港が続く限り続きます。沖縄県による航空機の騒音、振動がコウモリに及ぼす影響についての予測・評価は重要な観点が抜け落ちており、不十分、不適切です。

 また、空港事業により、樹林が約30ha喪失するが、新に植栽するとしています。しかし、それは喪失の3分の1にも満たないものであり、コウモリ類に重大な影響が出るおそれがあります。また、失われる洞窟の代わりに人工洞窟を設置しているが、その効果には重大な疑問があり、工事自体がコウモリに悪影響を与えることも心配されています。

 原告側代理人の陳述は詳しくわかりやすいものでした。陳述が終ると裁判長は「以上の通り陳述しますね」と言い、「原告は7つの違法行為をあげているが、補充はありますか」と聞きました。原告側代理人は、本案前で自然の権利について補充、アセス法の解釈を今後詳しくやるが、自然物原告についてとコウモリについては個別に反論するようにと被告に注文しました。

 これに対して被告は「五月雨式にやる」と争点がばらばらになるので、まとめて反論すると述べました。裁判長は最後に何点か確認し、次回期日を決めて、閉廷しました。

報告会の様子

・弁護士より 
 今日は4回目だったが、違法性を出している段階でテーマごとにやっており、軌道に乗ってきた。裁判所は「何を判断してもらいたいのか、はっきりさせてくれ」という立場なので、骨子(設計図)を出した。要領よくまとめた。裁判官はそれがほしかったので、これで裁判官のストレスをなくし、これから十分な肉付けをしていく。肉付けの1つがコウモリ。次回以降は裁判官と被告の様子を見ながら、交渉的にやっていく。裁判官はてきぱきとさっさとやってほしい。被告は勇み足をしたくない、隠し球を恐れているので、全部まとめてやりたい。

・事務局長「違法な強制収用に抗議を」

 空港予定地はカルスト台地で、地下水が豊富である。秋吉台に比べ、弱い石灰岩でできている。平尾台では道路が陥没、アメリカでは空港が陥没した例がある。
 
 コウモリは20年前にはたくさんいたのに、洞窟の観光化ですごく減っている。そんなに少なければここに空港を造れないので、石垣中を探して1万7400頭とした。沖縄県自体が、ここをつぶせば島全体に影響が出ると言っていた。それなのに、環境対策をやれば大丈夫と言っている。樹林の植栽は広さを書いていないので正確にはわからないが、10haなく、おそらく数haであろう。アセスメントそのものがだめなので、環境対策をいくらやってもだめである。

 沖縄県は3月28日、土地収用法15条に基づく新石垣空港事業の説明会を石垣市市民会館で開いた。この説明会は、沖縄県が新石垣空港の未買収用地を強制収用するための最初の手続である。沖縄県が用地取得のために地元などの地権者と交渉を始めたのは昨年の5月で、強制収用の説明会までわずか10ヶ月あまりしか経っていない。共有地主へは昨年の8月下旬頃文書とパンフレットを送ってきたのが最初で、わずか6ヶ月余りしか経っていない。沖縄県は「共有地主には粘り強く説得に当たり事業への理解と協力を求め、県の責任において共有地を取得する」との確約書を国交省に提出しているが、共有地主からの説明会開催の要求を拒否し、その約束を果たしていない。

 最近まで強制収用手続が行われていた静岡空港の場合は、用地取得交渉の開始から強制収用手続に入るまで8年の年月と、反対地主に対して400回以上の「説得」を繰り返している。これと比べても拙速さ、異常さが際立っている。

 今回の強制収用着手には一片の正当性もなく、権利の濫用であり、新石垣空港の賛否を超えて指弾されるべきである。

 もとよりこの新石垣空港建設は世界的に貴重なサンゴ礁や多くの絶滅危惧種に重大な影響を与える恐れが強い地域で建設されるものであり、土地収用法2条の「土地の適正かつ合理的な利用」に反するものであり、強権的な土地収用などできない事業である。

 2005年、IUCN(国際自然保護連合)のコウモリ保護専門部会から、新石垣空港建設位置再考を求める要請文が国、県に送られた。できるだけ長引かせ、国際世論を盛り上げていきたい。

将来は軍事飛行場に?
 それから、86年に作成された当時の白保を取材したビデオが上映されました。製作者からは、白保には旧陸軍の飛行場が残っており、新空港ができれば滑走路が2本になって、辺野古に建設が目論まれているV字型の滑走路のように、どんな風でもいつでも飛べる軍事飛行場になるというお話がありました。新空港は海からたった20mしか離れていないところに、赤土を25m積み上げて作るそうで、アスファルトの厚さは戦車が通ってもつぶれないほどだそうです。

 旧陸軍の白保飛行場には不発弾が落ちているということで、自衛隊爆発処理団を常駐させようという決議が通ったとのお話もありました。

 最後に事務局長から、現在、共有地主は679人だが、もっと増やしていくことで国にダメージを与えていきたい、その土地に何かを立てたい、この土地を自然のまま残すんだという意思表示として「緑の礎」のようなものはどうだろうか、土地を取り上げられたら、以前の共有地に移し、いつまでも白保を見守るものとしたい、という提案がありました。

次回口頭弁論期日
8月28日(火)午前10時半より
東京地裁606号法廷6階(地下鉄丸の内線霞ヶ関A1出口すぐ)
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by lumokurago | 2007-06-05 15:34 | その他裁判関係
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