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証拠は全部却下する・「教育基本法違憲訴訟」初回結審の驚き

証拠は全部却下する・「教育基本法違憲訴訟」初回結審の驚き
             ひらのゆきこ2007/11/16
 2007年11月14日(水)午前10時半より東京地裁で「教育基本法違憲訴訟」(平成19年〈ワ〉第24676号)第1回・口頭弁論がありました。06年12月に国会で成立した教育基本法は憲法違反であるとして、東京都民ら245名が国や国会議員らに損害賠償などを求め提訴した本人訴訟の裁判です。

 出席者は、裁判官3名(矢尾渉裁判長、梶智紀裁判官、長博文裁判官)、原告8名、被告指定代理人8名、傍聴人22名。

原告の発言を無視し続けた矢尾渉裁判長

 原告被告ともに8名が着席し、市民ら22名の傍聴人が見守る中、裁判官3名が出廷し、裁判が始まりました。矢尾渉裁判長が原告被告双方に準備書面の提出等の確認をしたあと、「原告に訴状の陳述をしますか?」と尋ねました。

 原告のWさんが、裁判を始めるにあたってお互いに自己紹介をしたいと述べ、裁判官と被告代理人に名前を教えてほしいと発言すると、矢尾裁判長はWさんの発言をまったく無視し、事務的な口調で被告側に提出書面の確認をし、次いで原告側に訴状の提出の確認をしました。

 原告は裁判官の名前を教えてほしいと再度お願いをしましたが、発言はまったく無視され、矢尾裁判長は原告の訴状の提出や欠席者の扱いなどについての確認や説明を続けました。また、何度も「訴状の陳述をしますか?」と原告に質問し、原告が「します」と答えると、許可を与えました。時間について問うと、「30分」と矢尾裁判長が答えました。

裁判の公正・中立と開かれた法廷の具現を

 最初に、原告のWさんが陳述を始めました。裁判の公正・中立と合わせ、開かれた法廷の具現化のために、本件担当裁判官らに以下のことを実施することを要望しました。

1.書面の提出、授受の確認だけでなく、意見陳述の時間をとること。
2.傍聴人の拍手を認めること。
3.口頭弁論で行われた審理の内容をきちんと残すために、口頭弁論を録音し、そのテープを公開すること。
4.口頭弁論調書は、話し合いの内容を記載すること。また、公正性、正確性の確保のために、原告、被告、裁判所三者による合意の上で口頭弁論調書を作成すること。

裁判所による真実究明義務と当事者への平等取扱義務の履行

 次に、原告のEさんが、民事訴訟法243条(裁判所は、訴訟が裁判をするのに熟したときは、終局判決をする)の尊重を求める、とした上で、以下の陳述をしました。

 243条取扱の基準は、「裁判所による真実究明の義務の全う」「裁判所による当事者の平等取扱義務の履行」「裁判所の説明責任の履行」などを上げ、真実究明と当事者の平等取扱の義務の全うしなければならない、と述べました。

 また、民事法243条を尊重した裁判終結のあり方と、訴訟指揮や、民事法243条が規定する裁判が行われない場合は裁判官忌避申立に踏み切ることを躊躇しない、とした上で、「機が熟したとき」とは裁判官のみの判断ではなく、「裁判官はもとより当事者双方が認める、機が熟したとき」であると述べ、裁判官と行政のみの判断で終局を宣言することは憲法32条の「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない」に違反するとしました。

 また、証拠開示請求について、やらせタウンミーティングにおける電通の証拠開示を要請したが、被告人の太田昭宏氏から必要なしという返事がきていることに言及した上で、証拠開示を要請する、と重ねて要請しました。被告側からは全面的に争うとの返事がきており、裁判官は、証拠開示に積極的に取り組み、当時者間の衡平につとめ、真実究明の姿勢を示さなければならない、とし、それに反する裁判官は忌避を免れない、と述べました。最後に、日本国憲法を拠り所とする司法には、真実を究明する力があると信ずる、と結びました。

「改正」教育基本法の違法性について

 次に、原告のJさんが、06年の「改正」教育基本法の違法性について以下の陳述をしました。

 Jさんは、「裁判官の方々にまず確認したいことがあります」と述べ、抽象的憲法判断に基づく違憲立法審査権を裁判所が積極的に行使しない一因である1952年10月8日の「警察予備隊訴訟判決」の無効を確認したいとした上で、現行制度で裁判所は抽象的憲法判断をすることができると考えると述べました。裁判所が違憲立法審査権を用いなければ、行政府・立法府の暴走にだれも歯止めをかけられず、現に安倍政権の下では数々の強行採決が行われ、憲法違反の疑いのある法律が成立しています。

 上記判決は、最高裁判所は司法裁判所としての性格のみ持つことを「司法裁判所だから司法裁判所なのだ」という同語反復の論法によって定義づけしており、説得力に欠けること、最高裁自身が最高裁の性格を定義づけられるのか否か、疑義がある限り当事者である最高裁が決めることはできないとし、国権の最高決議機関である国会において決議されるべきである、と語りました。

 そして、米国やドイツなどの例をあげながら、私権保証か憲法保障かという二類型の間は世界的に縮まっており、合一化傾向にある、としながら、憲法81条に則り違憲立法審査権の行使を求めました。賠償請求額が10円という安価なものであることの意味は、抽象的な意味がこめられているとし、抽象的憲法判断の早期実現と、私たちが受けた損害・国家的損失はお金などでは到底現すことができない巨大なものである、と主張しました。

 さらに、「改正」教育基本法の違憲性の立証について、日本国憲法との不整合がはなはだしいこと、国家のための個人を強調していること、諸々の態度を養うことを主権者に強要していること、憲法19条・20条の良心・思想・心情の自由など内心の自由の重要性を無視し、態度を養うことを主権者に強要し、ある特定の価値観を主権者に強制していることなど、日本国憲法の立法趣旨を踏みにじっていることを指摘しました。

 また、47年版教育基本法10条は、国家権力による介入を主権者の権利として防ぐ規定であったが、06年版は「教育は、不当な支配に服することなく」と同じ文言を用いながら、そのあとに「この法及び他の法律の定めるところにより行われる」が加えられた結果、「教育は教育行政が支配する」ことになったと指摘しました。

 被告らの憲法破壊行為については、憲法99条によって憲法を遵守する義務がある国会議員が、違憲性が明らかな法律であることを知りながら、強引に成立させたことは被告らの立憲主義軽視に基づく違憲行為であると、「立法府において多数を占めていれば違憲立法をしても良い」という誤った指針を悪しき前例として大々的に宣伝してしまったことで、立憲民主主義が冒涜されたと結論づけました。

 そして、文科省や政府が教育の荒廃は47年版教育基本法、ひいては日本国憲法のせいであると主張しているが、これはまったく逆で、47年版が骨抜きにされるにつれて教育の荒廃が進んで来たのであり、47年版がかろうじて持っていた歯止めがなくなった結果、教育3法が成立したことで、個の尊重を基礎にする人権教育の普及は被告らの違憲行為によってさらに遅れることは明らかであると述べました。

 また、国民全体の益とならないことをした国会議員に対して憲法51条の国会議員の院内における「免責特権」は適用されないとし、被告らの悪質な立憲民主主義の冒涜と違憲立法による人権侵害行為については抽象的な違憲判断と共に具体的・付随的な賠償責任も問うことができることが立証されたため、被告らに対し、違憲立法の損害賠償として160万円及び245名の原告に対し1人10円を支払うことを請求する、と述べました。

教育は国家行政の支配下で行われるように改変された

 次に、原告のOさんが、以下の陳述をしました。

 教育基本法改変で私たちが受ける被害は甚大であるが、高い訴訟費用負担に耐えられないため、やむなく賠償請求額を10円にせざるをえなかったこと、また、47年基本法10条が変えられたことで、教育は国家行政の支配下で行われることに改変されたこと、改変教育基本法が目指す教育目的が現政府が人々を私物化して扱いやすい人材に改造するための極悪法といわざるをえない、と断じました。

 とくに留意すべき点として、前文の愛国心の強要、2条の従順を態度で示す態度の強制、4条の子どもの能力にランクをつけ、できる子とできない子を区別して教育する能力別格差教育の推進、10条の教育の第一の責任は家庭にあるとしていること、13条の地域住民同士で監視しあうことの必要性が書かれていることなどに言及した上で、改変教育基本法が施行されて1年が過ぎ、すでに個人より国家のための教育が始まっているとしました。

 学力テストなどによるランク付けや、態度をチェックされる環境にさらされている子どもたちはビクビクし、うわべの服従やあきらめの服従を身につけはじめており、先生たちも教育委員会や文部科学省や公安の管理を怖れ上意下達の監視下にある中で、子どもたちは将来への希望を学ぶことはできない、と断じました。最悪なのは教育効果によって服従が体質となることであり、服従に喜びを感じ、命令なら殺人や略奪もするような人間が育成されることだとした上で、過去の過ちを繰り返してはいけない、と強く訴えました。

納税者・有権者を騙した「やらせタウンミーティング」

 最後に、原告のTさんが、不道徳で違法性のあるタウンミーティングについて陳述し、立証するとともに被告らに事実確認の認否を求める、として以下の陳述をしました。

1.
 01年度に小泉内閣の下で始まった政府の公的事業であるタウンミーティングは税金によって運営されていたことの認否を被告らに求める。

2.
 やらせタウンミーティングについて関係者処分はやらせの事実を政府が自ら認めたことであることの認否を被告らに求める。

3.
 内閣府タウンミーティング室、同大臣官房会計課を筆頭にタウンミーティング共催となる関係各省庁という国の各機関が開催自治体と共犯してやらせタウンミーティングを実施したことになる認否を被告らに求める。

4.
 やらせタウンミーティングは外部から指摘を受けるまで政府関係者はだれ1人それを未然に防ぐことはできなかった。自浄作用がまったくなかったことになる。むしろ積極的に点数稼ぎとして都合の良い結果のための不正が横行したと見られる。これに対する認否を被告らに求める。

5.
 これらのタウンミーティングによる納税者・有権者への騙しが「内閣と国民との対話を促進する目的とする事業」とは間違っても言えない。このことの認否を求める。

6.
 やらせタウンミーティングは税金により広告代理店に発注されていた。この広告会社との相関関係は恐るべきことに司法の頂点である最高裁も裁判員制度導入のためにやらせタウンミーティングを利用した。納税者・国民を騙すために違法なタウンミーティングに税金が使われていた。詳細は月刊現代07年4月号に詳しいが、この巧妙な手口には愕然とする。

7.
 最高裁・電通・共同通信・地方紙「四位一体」による裁判員制度タウンミーティング実施企画書に見る国民騙しは全てに通じる。政府が一方的に都合の良い情報を流すか、やらせによって国民理解の演出のために行われているタウンミーティングの本質を理解するために月刊現代07年4月号の「最高裁が手を染めた27億円の癒着」を引用したい。

 記事によると、最高裁の有料広告3回15段に無料の「社告」「社会面記事」「10段特集記事」のオマケがついており、このオマケの広告効果は有料広告以上に大きい。これらはたちの悪い企業が読者を騙して新商品を買わせようとするときに使う「偽装記事」と同じ手口であり、最高裁は広告と偽装記事を抱き合わせにした電通・地方紙連合方式のねらいを充分認識しながら、電通と結託し、税金を垂れ流し、世論形成にやっきとなって納税者・国民を欺いた。

 タウンミーティングの欺瞞性と違法性は最高裁自ら熟知する立場にあり、今回の内閣府を中心とした教育基本法改正案を通すためのタウンミーティングに目をつぶることは司法の自殺に等しいと警告しなければならない。

8.
 違法で悪質なやらせタウンミーティングの象徴ともいえる「文化的タウンミーティングイン京都」で、言論統制・封殺・情報統制・個人情報操作等、国と京都府が考えうるあらゆる不正・違法を行った事実を改めて確認したい。被告らはこれら事実を認否せよ。

9.
 教育、教育基本法に関連したタウンミーティングがこれほど不道徳な運営と違法な騙しの塊であったことは、小泉から安倍内閣と続いた中での政府法案の動機が不純で、内閣も問題が多く拙速であったことを証明する証拠である。国会での議決も強行採決といわれる中で行われており、不道徳かつ違法な過程を経て無理押しをした、汚れた法案でありながら被告らが賛成し、強行採決をしたことは事実である。

 以上から被告らは憲法99条(憲法擁護義務)及び99条の内在的違反、憲法31条(法定手続きの保障)、国家公務員法違反により被告らの法的責任は逃れられない。よって、請求の趣旨のとおりの判決を求める。

突然の弁論終結宣言

 原告の陳述が終わるたびに傍聴席から拍手が起こりました。矢尾裁判長は1回だけ「拍手をしないでください」と傍聴席に注意をしましたが、それ以外は注意を与えませんでした。矢尾裁判長はTさんの陳述が終わると突然「合議をします」と言い、法廷を出て行きました。5分ほど経ってから戻ってきて、「証拠は全部却下する」とした上で、「弁論終結」を宣言しました。

傍聴席から裁判官に対する抗議の声があがる

 傍聴席から、「説明責任を果たせ」「バカ野郎」「卑怯者」「恥かしくないのか」「(被告側は)答弁書で争うと言ったじゃないか」などといった抗議の声があがりました。矢尾裁判長の突然の裁判終結宣言によって法廷は一時騒然となりましたが、原告のJさんが書記と話をし、結審後の裁判官の忌避は有効であることを確認しました。

裁判のあと、原告と傍聴人が話し合う

 裁判のあと、別室で今日の裁判について原告と傍聴人の話し合いがありました。原告のEさんは、結審については予想していたと言いながら、裁判長が原告に発言の機会を与えてくれたので「おかしいな」と思ったそうです。また、被告側の代理人が全員出てきたことについても、(初回のとき欠席する場合もあるので)ヘンだな、との思いを抱いたと語りました。

司法の現状を1人でも多くの人に知ってもらいたい
 初めて裁判を傍聴したという女性は、今日の裁判を見て司法の実態を1人でも多くの人に知ってもらいたい、と語りました。11月26日に横浜地裁で同様の裁判をやるという男性は、被告は答弁書で全面的に争うと言ってきているのに、裁判所が勝手に終結をすることが許されるのか、と疑問を呈しながら、今日の裁判については、このような審理を行うことは司法の敗北であるとの認識を示しました。

 また、人権問題について活動している女性は、今日の裁判でショックを受けたと語り、「口惜しい」と涙を浮かべながら心情を吐露しながらも、自分にできることをこれからもやっていきたいと語りました。

このような裁判は許されない
 興奮して思わず「卑怯者」と叫んでしまったという男性は、裁判に対し、常々おかしいと思っていた、と語りました。また、血圧が上がったという男性は、三権分立というのは名ばかりでこのような裁判は許されないと述べ、矢尾裁判長ら3人の裁判官を厳しく批判しました。裁判をウォッチしているという男性は、今日の裁判について「面白かった」との感想を述べました。

筆者の感想
 原告の陳述が終わるとすぐに矢尾裁判長が「合議をします」と言い、突然法廷を出て行ったので驚きました。さらに驚いたのは、戻ってきて席につくなり、「これで結審します」と告げたことです。原告の訴状に対し、被告側からは全面的に争うとの答弁書が出ているそうです。傍聴人の方も指摘していましたが、被告側が全面的に争うと言っているのに、裁判所が勝手に結審するということが果たして許されることなのでしょうか。

 また、「裁判官の名前を教えてほしい」という原告の訴えに対し、矢尾裁判長が最初から最後までまったく無視していたことについても、大変疑問を感じました。原告の陳述の中に最高裁のやらせタウンミーティングに対する厳しい批判があったので、そのことも影響していたのかもしれませんが、裁判官の態度や、突然の結審宣告に至る経緯を見て思ったのは、憲法32条の「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない」が遵守されていないということです。原告の裁判官に対する忌避は当然であるとの感想を持ちました。(ひらのゆきこ)
 
*****
 ひらのゆきこさんがJANJANに書いて下さいました。ひらのさん、いつもていねいな記事をありがとうございます。私たちの主張の正当性が明らかであると改めて確信します。
 
 裁判官の名前は開廷表などに書いてあるのですが、右陪席と左陪席がどっちがどっちかわからず、「長」さんという名前の読み方を「おさ」さんか「ちょう」さんか「なが」さんかと聞いたのですが、教えてくれなかったので、裁判官に呼びかける時は「『おさ』さん、または『ちょう』さん、または『なが』さん」と呼びかけていました!!

 被告は国、自民党議員、公明党議員と3か所から答弁書が出ていたので、出席している代理人(8名)の誰が誰の代理人か知りたいと言ったのですが、無視されました。安倍裁判の時の神崎さんがいたので、「神崎さんだけはわかります」とEさんが言ったところ、神崎さんは苦笑いしていましたが、名前を覚えていたことに対してまんざらでもなさそうでした!!

 そりゃそうですよね? 例え、敵であっても名前を覚えられたらうれしいですよね??(私だけ? 私はこの裁判所で多くの人に名前を覚えられています)。
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by lumokurago | 2007-11-16 11:29 | 教基法違憲訴訟
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