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国と国会議員相手に市民が教基法改定違憲訴訟  横浜地裁で審理開始

 しみずえいこさんによるJANJAN記事です。

 「ポケットに教育基本法の会」のメンバーでもあるNさん(神奈川県在住)が、横浜でも提訴しました。敵失でポイントゲット! 生田弁護士も来てくれ、勉強になりました。

国と国会議員相手に市民が教基法改定違憲訴訟 横浜地裁で審理開始

原告は2人ぼっち。横浜地裁で第1回口頭弁論

 横浜地裁で11月26日、神奈川県の住民が提起した「教育基本法違憲訴訟」の第1回口頭弁論が行われました。

 被告は、国、文科省と教基法改正(案)に賛成した神奈川県選出国会議員の河野洋平、河野太郎、松あきらの各氏です。神奈川は愛媛、東京に次いで3番目の提訴。筆者は、東京での教基法訴訟の原告になっていたので(なんと、これは初回で結審。裁判官忌避を申し立てております)、興味津々、傍聴しました。

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 秋の深まる横浜地裁。イチョウ並木がきれいでしたが、都会のイチョウは、年々色が悪くなっているように思います(筆者撮影)。

 原告は2人だけ。Nさんは本人訴訟、Hさんは代理人として生田暉雄弁護士を立て、生田さんは高松から来ていました。予定されていた弁論時間は5分ということで、初回結審はないだろう、と原告側の人たちは話していました。

 裁判長は小林正氏。陪席裁判官はいませんでした。原告席にはNさんら3人。被告席には8人、東京での裁判と同じ顔ぶれが並びました。傍聴席には被告側も含め20名ほど。午後1:20開廷の予定でしたが、小林裁判長は「被告が1人、遅れているようなので25分から開廷します」と告げました。

自己紹介の求めに、裁判長キョトン 被告代理人は、言下に「必要ない

 待っている間の妙な沈黙を破り、Nさんがおもむろに、「待っている間に自己紹介をしていただけないでしょうか」と発言。裁判長は、キョトンとした顔をし、「え? 自己紹介ですか? あ、えー……、外に掲示してありますが……小林です」と、とまどいながら名乗っていました。

 そして、「えー、どうですか、被告のほうは」と尋ねると、一番前の被告代理人が(後で、国の代理人ということが分かりました)、ぶっきらぼうに「必要ないですから」と言下に言い捨てました。途端に傍聴席から一斉にブーイング。「えー、なんで自己紹介もできないのー」、「おかしいんじゃない」。裁判長は、「傍聴席は、審理のジャマをしないでください」。すかさず、傍聴席のWさんが「まだ開廷していないでしょ」と、切り返しました。

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小林正裁判長。原告から自己紹介を求められ、まさに鳩がマメ鉄砲くらったような顔をしていました。

 小林裁判長は、「開廷していなくてもダメです。被告は必要ないということですから、できません」と述べました。原告のHさんが「公序良俗に反するんでしょうね」と発言、傍聴席からクスクス笑いが起こりました。また妙な沈黙の後、Nさんが「小林……何と言うのですか、下のお名前は? 『ただし』でいいんですか?」と聞くと、裁判長は「はい」。

 余談ですが、後で誰かが「外の表には『まさし』って振り仮名がふってあった」と言いました。小林さんは直すのも面倒なので、「はい」と言ったんでしょうか? それとも振り仮名の間違いなのでしょうか?

 また、自民党議員の代理人は、筆者たちが安倍晋三・前首相を訴えた裁判並びに教基法違憲訴訟・東京と同じ神崎さんでした。この裁判では自己紹介したので、覚えています。

 教基法違憲訴訟では裁判長が自己紹介を認めなかったのですが、私が原告席から「あ、そこにいらっしゃるのは、神崎さんですよね?」と問いかけたところ、彼は苦笑しながら、うなずいていました。まんざらでもなさそうに見え、被告の中にも自己紹介くらいしたってかまわないと思っている人がいるのかもしれない、と思いました。

公明党欠席と被告の証拠書証の不備

 時間が来て、松あきら被告の代理人は欠席のまま開廷しました。小林裁判長が、原告に向かって「訴状を陳述しますか?」と問うと、Nさんが「陳述しますが、口頭で弁論したい」と求めると、裁判長は「今日は時間がないので、それはできません。訴訟の進行によりますが、機会があれば時間をとります」と述べました。

 Nさんが「次回に口頭で述べさせてもらえるのですか」と確認すると「どういう形にするかは今後を見て決めます」との回答。訴状は陳述となり、次いで小林さんの「答弁書を陳述しますか?」に被告が次々に「はい」「はい」「はい」とあっという間に答弁書を陳述しました。

 原告の証拠書証の確認後、小林裁判長が「乙1号証(被告の証拠)の記載がよく分からないのですが。全部黒く塗りつぶされているので」と言い出しました。どうも不備だったようで、被告は次回までに出し直すことになりました(傍聴者にはなんのことかわかりませんでした)。

 ここで原告代理人である生田弁護士が立って、「被告が異なるので、二重訴訟ではありません」と述べると、小林裁判長は「書面で反論してください」としました。「二重訴訟」とは、民事訴訟法142条にある「裁判所に係属する事件については、当事者は、更に訴えを提起することはできない」との規定を指し、被告の国は原告Nさんが愛媛で提訴された裁判の原告にもなっており、「二重訴訟なので棄却すべし」と主張しています。

弁論の分離。次回もあるぞ!口頭弁論

 それから生田さんは、被告の松あきら氏側が答弁書も未提出で欠席していることを挙げ、「弁論を分割して行ってほしい」と要請しました。

 小林裁判長は、「答弁書を催促し、それでも出してこなかったら考える」と答え、「国と文科省を分離して行います。河野洋平ら自民党議員・松あきら公明党議員の分は終結し、判決言い渡しは2月27日。国と文科省は次回に弁論を行い、終結とします」と述べ、「時間はどのくらい必要ですか?」と原告に聞きました。Nさんが「30分」と答えると「では30分」と言い、調整の結果、次回期日は1月28日(月)11:00から11:30と決まり、閉廷しました。

〈閉廷後 報告会で〉

公明党が寝返って、吉と出る?!

 閉廷後の報告会で、生田弁護士から説明がありました。「松山での教基法訴訟でも同じだが、公明党は答弁書を出さず欠席しており、欠席判決になるだろう。欠席することは原告の主張に反論しないということで、原告の主張を認めたことになる。自動的に原告の主張通りの判決になる。たった2行書けばよい答弁書をあえて出さないということは、おそらく公明党は自民党にダメージを与えたいのだろう」。

 東京では公明党は答弁書を出してきましたが、被告が党首の太田昭宏氏になっているからではないか、とのことです。

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閉廷後の報告会。

 「裁判所が『原告適格がない』と言ったら『はい、そうですか」ではなく、『どうして?説明してください』と言えばいい」と生田弁護士。

 また、生田さんは議員の被告を分離して結審し、国と文科省の分は第2回を行うとしたことについて、国の出してきた証拠に不備があったためと解説しました。その証拠とは、原告のNさんが愛媛の裁判の原告にもなっているため二重訴訟であることを主張するもので、愛媛の訴状の原告目録にNさんの名前があることを確認するはずですが、被告のその証拠ではNさんを含めた原告全員の名前が黒く塗りつぶされていたのです。

 これでは何の意味もありません。生田弁護士はその証拠をかばんから出して、見せました。どのページも真黒でした。そして「被告も塗りつぶされている」と言ったので、会場は大笑いになりました。これは筆者の想像ですが、アルバイトに名前を塗りつぶさせ、弁護士は確認もせずにそのまま提出したのでしょう。国の弁護士にありがちなミスです。しかし、このミスのおかげで第2回口頭弁論が開かれることになったわけです。

 生田さんは、小林裁判長が次回期日を調整した時に被告・原告が「差し支えます」と言うと、日付を先に延ばすのではなく、前に戻したのですが、このことについて、「小林さんは4月に転勤だろう、早く結審したい焦りが見えた」と述べました。さすが元裁判官の生田さん、裁判官心理はお見通しですね。

 生田さんは、国が原告には原告適格がないと主張してきたことについて、アメリカには「適格」など一切ない、日本の司法はいかに裁判を起こさせなくしているか、門前払いは日本だけ、ヨーロッパでももっとフランクである、ドイツで起こされる行政訴訟は日本の人口に照らせば年間75万件、それに対して日本は2000件であると述べました。門前払い裁判が、市民に裁判を起こす気をなくさせているのです。

 「原告適格がない」という意味は、適格があるのは行政権の行使を直接受けた人とされており、何が「直接か」はややこしいのですが、日本ではできるだけ適格を「なし」とする考えである、と指摘しました。また、日本の裁判官の、よくある間違いは被告に求めるべき釈明を原告に求めることで、市民に対して圧力をかけている、との見解を述べました。

 すかさず「裁判官こそ『適格』がないよ」との声が上がりました。原告のNさんは、国・文科省を被告とする分離裁判も次回結審となる可能性が大なので、忌避などの作戦を考えると述べました。

「資格はないよ」と言われても

 また、傍聴者から「国と文科省とを被告にしているが、どういうことか?」との質問があり、以下の説明がありました。「国とは何かの定義は、実はない。教基法訴訟の場合、国というと法務大臣になるが、規定があるわけではない。何が国なのかは、当事者が定義することで、被告に釈明させればいい。また、裁判所や被告が、民事訴訟法の当事者能力を持ち出して門前払いするケースが多いが、裁判所はなぜ当事者能力がないのか、釈明しなければならない。こちらが説明する必要はない。釈明させるんです」、との説明がありました。

 なるほど、向こうが「アンタに資格はないよ」と言ってきても、「そんなワケないじゃん、説明してよ」と言い返せばいいってこと。「はぁ、そうですか」と言いなりにならず、「だって、おかしいじゃない?」と言い続ける。参加者の間から、口々に「そうか!」「こちらが決定することなんですね!」の声が上がりました。

〈筆者の感想〉

 東京地裁では初回結審された直後であり、また横浜では原告が2人ぼっちということもあり、「どうせ初回結審に違いない」と思いながら傍聴に行ったのですが、思わぬ面白い展開にびっくり。同じ裁判などないのだ、と思いました。原告2人は堂々と闘っており、2人ぼっちでも、行政訴訟ってできるんだと思いました。

 それにしても、国の代理人の態度はどうでしょう。名前も名乗らず、証拠はいい加減、ぶっきらぼうな態度はあからさまに原告や傍聴者への侮蔑に満ちており、国の代表どころか、これが人間としての態度かと思いました。
 
 また生田弁護士の「当事者が主体となって決めていく」という話の真っ当さに、「目からウロコ」でした。同時に、自分が誰かの言いなりになるクセがしみついちゃっているのだなと反省。「訴える」とはそういうものであること、お上が決めるのではなく、主権者である私たちが決めることであり、主体的に生きるとは、まさにそういうことなのだと思い、元気が出ました。裁判で元気が出るなんて変ですが、1人が声をあげることの大きな意味に気づかされる裁判でした。

次回期日:2008年1月28日(月)11:00~11:30
横浜地裁601号法廷 (最寄り駅:みなとみらい線・日本大通り)
(しみずえいこ)
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by lumokurago | 2007-12-04 22:10 | 教基法違憲訴訟
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