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杉並「三井グランド環境裁判」原告適格の幅広がらず逆行、門前払い同様の不当判決

杉並「三井グランド環境裁判」原告適格の幅広がらず逆行、門前払い同様の不当判決

 5月29日、東京地裁にて「三井グランド環境裁判」の判決が言い渡されました。

 この裁判は杉並区の三井上高井戸運動場(以下、三井グランド)にマンション等を建設する土地区画整理事業の施行認可などが違法であるとして、周辺住民が東京都、杉並区などを訴えた裁判です。2005年12月の小田急高架化訴訟最高裁判決(以下、小田急大法廷判決)で実質的に周辺住民約20万人の原告適格が認められるに至ってから、後に原告適格解釈が示される裁判なので、注目されていました。

 しかし、民事38部の杉原則彦裁判長(陪席:松下貴彦、島田尚人裁判官)は非常に限られた範囲でしかこれを認めず、門前払い同様の判決でした。言い渡しは数秒で終わり、裁判官は逃げるように扉の向こうに消えました。

 筆者は杉並区在住で、この裁判の傍聴を続けてきましたが、原告側が膨大な証拠を提出し、明らかな違法性を追及し、被告らを追い詰めてきた経過を目の当たりにしていたので、あまりにもあっけない幕切れに、茫然としてしばらく立ち上がることもできませんでした。

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 報告会の様子

 判決後、弁護士会館で弁護団から説明がありました。

原告適格なしとされた部分

 建築確認に係る建物によって、日照を阻害されたり、倒壊、炎上等により直接的な被害を受けることが予想される範囲の地域にある建築物に居住したり、これを所有する者には建築確認の取消を求める原告適格があるが、原告らにはそうである証拠がない。

原告適格を有するとされた部分

 三井グランドを震災時の避難場所とする地域に住んでいる者は、施行認可の取り消しを求める法律上の利益を有するとして、この訴訟の原告適格があるとした。

 しかしながら、東京都が定める1人当り1m2の避難面積確保がなされているかについて、事業者である三井不動産が作成した都市計画道路の計画地をも避難場所に含めたり、詳細な計算も欠いた資料のみに基づいて、「法令の趣旨に沿う相当程度の1人当たりの避難場所の面積が確保されているものということができる」として違法がないとした。また、震災はいつ起きるかも分からないのに、事業施行期間(約2年半)中の避難有効面積について考慮していないことについても「そのことから直ちに……違法であるとまでいうことはできない」とした。

 さらに、景観、住環境の悪化、都市温暖化などの環境の悪化については、原告らの自己の法律上の利益に関係ない違法であるから、この訴訟において主張することはできないとした。

 原告団は即時、控訴を決定しました。

弁護士のコメント
 
 斎藤驍・弁護団長は、判決文は70ページあるが中身は極めて薄いと述べ、我々は三井グランドの歴史、文化、特殊性、緑などについて「こういうことが問題なんだ」と主張し、そこを判断してもらおうとしたが、判決は要するに、それらは役人が決めるものであり、周辺住民が争う資格はないと言っていると述べました。

 また、唯一内容に踏み込んだ避難場所の面積確保についても、「三井不動産資料である数値を検証することなく鵜呑みにし、全く審理していないお粗末なものである。三井の算定した数字を採用するにしても、その数字が正しいという根拠を示さなければならない」と批判しました。
 
 その上で、杉原裁判長は小田急大法廷判決に上席調査官として関わった人物で、あの判決は行政事件訴訟法改正、司法改革の波に乗って出されたが、現在また逆行していると述べました。そして、判決文の中の「違法とまでは言えない」という文言について、「悪い裁判官がよく使う言い回し」だと痛烈に批判しました。

 高橋崇雄弁護士は、非常に不当な判決であるとし、いつまでたっても門前払いで、住民を無視して処分等を行う行政にとっては頼もしい司法であろう、法律の文言を重箱の隅をつつくように持ち出して、大きな争点を違法ではないとする、その発想はどこから来るのかと怒りをあらわにしました。

忌避申し立ては棄却

 話が前後しますが、この裁判では裁判官忌避の申し立てを行いました。その経緯について説明します。

 三井グランド開発工事には道路法の車両制限令に違反する大型車両(ダンプ)が狭い道路を行き来し、危険なため、大型車両通行の認定処分の取り消しの裁判と執行停止の申し立てを提訴していました。実際に子どもが左折してくるダンプに轢かれそうになるという危険極まりない事態が発生しています。

 執行停止については早期に結論を求めていましたが、裁判所の対応は遅く、2007年9月5日になって、却下が決定しました。その内容は驚くべきものであり、小田急大法廷判決を覆し、大型車両の通行により生命・身体の危険に曝されている周辺住民の原告適格を否定するものでした。

 そのため原告は、本件の判決言い渡し日として当初予定されていた期日(2007年9月28日)前に、裁判官を忌避しました。忌避申し立てには新たに30名の弁護士が代理人として加わり、高裁に即時抗告の際には、更に178名の弁護士(計214名)が申立理由書に名前を連ねました。しかし忌避申し立ては結局最高裁で棄却されました。

 忌避の決定が確定するまで、原告らの申立もあって裁判の進行は停止し、前記の当初予定されていた判決言い渡し期日は取り消され、この判決は忌避決定が確定してからなされたものです。

筆者の感想

 筆者は杉並で「つくる会」教科書関連の裁判を本人訴訟で行っているため、三井グランド裁判にはいつも勉強させていただいています。原告の皆さんもよく知っており、この裁判に懸ける心意気を感じていたので、この判決には心から怒りを感じます。

 私たちの裁判に助言してくださっている生田暉雄弁護士によれば、裁判に「門前払い」があるのは日本だけだそうです。出訴期間や原告適格、国家無答責さらには難癖で門前払いするのは卑怯としか言いようがありません。私たちの裁判も全く審理しないまま不当に結審され、不当な判決が出ていますが、この様子を見ていると、まじめに審理すれば原告を勝たせなければならない羽目に陥るので、審理することを避けているとしか思えません。

 日本に民主的な裁判を確立するためにはいったいどうすればいいのでしょうか? 黙っているわけにはいかないので、裁判を起こしていますが、空しさに襲われてしまいます。でもあきらめたら終わりですから、決してあきらめるつもりはありません。
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by lumokurago | 2008-06-06 20:33 | JANJAN記事
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