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「砂川事件上告審とアメリカの影」

私たちの裁判を応援して下さっている生田暉雄弁護士が「世界」8月号の記事、「砂川事件上告審とアメリカの影」(小田中聰樹・東北大学名誉教授)を送って下さいました。生田さんは「日本では、本件砂川事件だけでなく、国家の基本構造に関連する事件については、司法権の独立は無いのです。司法権の独立が無いだけでなく、国家の基本構造に対する訴訟については、裁判自体が無く、いわば、判決という形で裁判所の行政行為としての見解が示されるだけなのです。このため、私は、裁判は主権実現の手段であると、裁判の本質の意義を捉え直し、国家権力による主権実現の妨害に対抗すべきであると主張しています」と述べています。

この記事を簡単に紹介したいと思います。カギカッコ内は本文からの引用です。




「2008年4月30日付の毎日新聞や赤旗は1959年3月30日東京地裁が「日米安保条約にも続く米軍駐留は憲法9条2項前段に違反し許すべからざるものである」との理由に基づき砂川事件無罪判決を言い渡したその直後に、駐日アメリカ大使(ダグラス・マッカーサー2世)が、この判決の早期破棄に向けて岸内閣外務大臣藤山愛一郎氏や最高裁長官田中耕太郎氏と接触、密談し同判決の早期破棄を積極的に働きかけたことを示す、同大使の国務省宛て秘密電報14通が、国際問題研究者新原昭治氏によってアメリカ政府解禁文書の中から発見、入手されたことを大きく報道した」

砂川事件とは・・・1955年に始まった駐留米軍基地・立川飛行場の拡張をめぐる政府と地元住民との対立の過程で起こった、刑事弾圧事件。1957年7月8日に行われた測量に対してデモ隊の一部の者が後方から押し出される形で米軍飛行場内に数メートル立ち入ったことで、3ヶ月半も経ってから、23名が逮捕され、10月2日そのうちの7名が刑特法(安保条約第3条にもとづく行政協定に伴う刑事特別法)2条違反の罪で起訴された。

「砂川のたたかいは、安保・MSA体制下で進行した「逆コース」と鳩山、岸両内閣下での改憲および安保改定策動の活発化とに対する鋭い危機感に支えられ、国民の深い共感を呼び、ついには基地拡張を中止させた」

東京地裁は、「駐留米軍は憲法9条2項前段が禁ずる「戦力」に当たりその駐留は許すべからざるものである以上、刑特法が駐留米軍の施設や区域内の平穏を一般国民の同種法益よりも厚く保護し軽犯罪法より重い刑罰を以て臨むことは合理的な理由がなく、適正手続きを保障する憲法31条に違反し無効である、として無罪を言い渡した」

「このように米軍駐留を違憲とした砂川事件第1審判決は、安保条約の憲法的正統性を明快かつ周到な論理に基づいて真っ向から否定したものであったので、日米両政府が受けた衝撃は大きかった」 
60年安保改定に向け内外の動きが高まっていた時だからです。

そしてマッカーサー大使はこの判決を早期に破棄するよう藤山外務大臣、田中最高裁長官と密談。事件は最高裁に跳躍上告(高裁を飛ばす)され、大法廷の裁判長となることが確定していた田中長官が、「こともあろうに違憲とされた米軍駐留の法的根拠をなす安保条約の締結先でありいわば訴訟の関係人ないし準当事者ともいうべき立場に立つアメリカ政府の大使と密談し、審理の見通しを述べる形で早期結審ひいては違憲判決の早期破棄を「約束」したに等しい発言を行い、実行していった」のです。

「最高裁判所大法廷は、1959年12月16日、15名全員一致で第1審判決を破棄し、第1審に差し戻した。その理由は駐留外国軍隊は憲法9条2項の禁ずる「戦力」に該当しない。米軍駐留は防衛力不足を諸国民の公正と信義に信頼して補おうとしたものなので、その存在を認める安保条約は、「一見きわめて明白に違憲無効」とは認められないので司法審査権の範囲外のものである、とする違憲判断回避論であった」

「砂川事件最高裁判決にも拘らず、安保条約への批判はますます強くなり、60年安保反対闘争は空前の高まりをみせた。そして憲法9条の規範力は、その本来の意味で国民の間に確固とした力を発揮し、生き続けてきた。

このことを最もよく示すのは、2004年に始まった「九条の会」運動の広がりである。そればかりかそれは裁判所の中にも生き続け、1970年代には長沼訴訟第1審の自衛隊違憲判決を、また21世紀に入ってからもつい最近の自衛隊イラク派遣違憲判決を生み出している。憲法9条と砂川事件第1審判決の精神は、砂川事件最高裁判決や田中氏の思惑と意図を超えて、脈々と生き続けている」

感想:米軍駐留違憲判決に対するアメリカの介入と最高裁長官自らの司法権の独立の放棄の経緯が詳しく書かれていて(ここでははしょりましたが)よくわかったけれど、最後のカギカッコ内のコメントは「甘い」と言わざるを得ません。このようなとらえ方は「希望」ではあるけれど、これだけ簡単には言えないと思います。

「護憲派」はただ「9条を守ろう」と唱えるのではなく、これまでの経過や現状を含め、将来的にどうしたいのかを丁寧に議論する必要があると考えています。このことはこの間JANJANコメント欄などで何度か提起してきましたが、いつも議論が拡散してしまい、残念です。
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by lumokurago | 2008-08-17 20:34 | その他裁判関係
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