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「アッシュ・ウールソンさんに聞く―私が見たイラク戦争」

JANJANに書きました。アメリカの若者ががんばっていると思うと、勇気が湧いてきます。そして涙が出てきます。
「アッシュ・ウールソンさんに聞く―私が見たイラク戦争」

 9月17日、東京都世田谷区で「今とこれからを考える一滴の会」主催の「アッシュ・ウールソンさんに聞く―私が見たイラク戦争」と題する講演会が開かれました。アッシュ・ウールソンさんは26歳、戦争に反対するイラク帰還兵の会で平和活動を行っています。
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日本列島を縦断して61回の講演

 アッシュさんは8月4日に来日、憲法9条・メッセージ・プロジェクトの柴野徹夫さん、通訳の若い女性2名と共に夏休みを返上して、日本列島を縦断しながら講演を行ってきたそうで、今日で61回目、明日アメリカに帰るそうです。日本に来るのは2度目、前回は9条ピースウォークに参加し広島から幕張まで歩き通したとのことでした。彼は日本に来たのは憲法9条を守るためと言い、日本政府は9条を廃止し元のように戦争ができるように戻したいと思っていて、数年後には国民投票が行われるだろうが、9条があるおかげで日本は第二次世界大戦以来、戦争には加担していないし誰も亡くなっていない、9条はみなさんやみなさんの大切な人を戦争に参加することから守ってくれると訴えました。

 アッシュさんは、大学に行って勉強したかったから学費を払ってくれる軍隊に入るしかなく、1999年州兵に志願して入隊したそうです。正規軍の兵士は年間300日の訓練を受けるが、州兵は年間30日、災害救助などの訓練を受けるだけで、外国に派遣されることはないと思っていたのに、米軍がアフガニスタンやイラクに介入したため兵士が足りなくなり、突然行先も知らされずにイラクに派遣されたそうです。イラクに行くまでは正当な戦争もあると思っていたが、イラクでの体験から戦争は決して正当化されるものではないことに気づき、平和活動をすることにしたそうです。以下、メモをもとにアッシュさんのお話を起こしてみます。

アメリカによって作りだされた内戦

 僕たちはアメリカが行ってきた戦争は正当な軍事介入であると学校で教わりました。原爆は戦争を終わらせるために必要だったと教わり、真珠湾攻撃への仕返しとして正当なものだったと信じていました。でも人を殺すことは間違っています。アメリカは民間人を10万人も殺したのです。国連はイラク侵略を認めていないし、イラク政府は撤退を要求しています。それなのに5年経っても米軍、連合軍は不法な占領をつづけ、日本に戦争の準備をしろと圧力をかけています。

 イラクではアメリカによって作り出された内戦が続いています。イスラム教徒スンニ派とシーア派はアメリカが侵略するまでは、同じ地域に共に暮らし、結婚することも自由でした。アメリカは新イラク政府を作り、すべての権力をシーア派に与え、スンニには与えず、イラク軍、警備軍も作り、勢力をすべてシーア派に与えスンニ派には与えませんでした。シーア派にはイラン出身者が多く、スンニ派はもともとイラクの人が多いのですが、アメリカがシーア派に権力をすべて与えたため、スンニ派はこのままでは自分の国を失ってしまうと考え、アメリカ軍や連合軍を激しく攻撃するようになりました。

 しかしスンニ派はこのままでは自分の国を取り戻せないと悟り、政策を変えることにし、米軍を攻撃するのをやめ、アメリカと協力して、資金や武器をもらって、共通の敵であるアルカイダを攻撃すると約束しました。米軍は8万人ものスンニ派の軍隊を作り上げました。そしてスンニ派はアルカイダだけでなくシーア派も攻撃するようになったのです。アメリカはイラク支配のため、シーア派、スンニ派の両方に資金や武器を援助し、お互いを戦わせているのです。今までにイラク人の100万人以上が亡くなり、500万人が難民となりましたが、周辺諸国は難民の受け入れを拒否しています。イラクの美しい子どもたちが簡単に手に入るはずの薬を手に入れることができず、コレラのような病気で毎日亡くなっています。イラクの失業率は、侵略前は27%だったのに、去年は60%まではねあがりました。

 イラクの人々が自分の国を取り戻すこと、食べ物を手に入れること、安全に学校や仕事に行くことをどれほど切実に願っているかがおわかりになるでしょう。彼らはアメリカに対して戦っています。みなさんはテロリストと思っているかもしれませんが、自分の国を取り戻すために戦う権利はあると思います。

 僕がイラクにいたのは今ほど悪化していないまだ穏やかな時で、戦争はすぐに終わるだろうという希望を持っていました。僕が話すのは占領者の視点からの話で、それもたった1年だけのものです。イラクの人々は毎日そのような危険な状況にこの5年の間生きています。

 ある日の任務は前日に軍用車が8歳の少女とヤギをひき殺した件で、その家に行き賠償金を支払うことでした。家族が仕返ししてくるかもと恐れていたので、4台の車で14人の兵士で向かいました。その家に着いて、周りを包囲しました。貧しい一家で、子どもは靴もはいていないし、泥でできた一室に家族と動物が暮らしていました。主人が勇敢にもこちらに歩いてきて、子どもをひき殺した相手に「こんにちは、平和があなたと共にありますように」と言いました。僕は上官と通訳を守る任務だったので、銃を構えていました。話し合いは15分で終わり、少女に100ドル、ヤギに200ドル支払いました。少女の値打ちはヤギの半分で、少女はこの先生きていても100ドル位の値打ちだろうと換算したからです。軍隊は少女が人間であることなど気にしていませんでした。

帰還兵の苦悩

 イラクから帰国して、戦争を体験したことで自分の人生があまりにも変ってしまい、以前の自分には戻れませんでした。自分の現実と周りの人の現実があまりにも違うのです。帰還兵が再び日常生活に戻ることは非常にむずかしく、ほとんど不可能なほどです。ベトナム帰還兵は40年以上経っているのに、いまだに悪夢にうなされ、元の自分に戻れないと話しています。アメリカのホームレスの3分の1は帰還兵と言われています。ひどい精神状態で帰ってくるのに政府は何の補償もしないからです。ほとんどの帰還兵がPTSDやひどいうつで自殺未遂し、ほとんどの結婚は失敗し、仕事につくこともできないのです。1日平均17人の自殺者が出ています。

戦争で大儲けする大企業とつながるアメリカ政府

 イラクの人々のほとんど全員がみんな何かを失っています。兵士たちも同じです。誰も利益を得ないのにどうして戦争が続いているのだろうかと3、4年間考えていました。もっと早く気づくべきだったのです。なぜなら答えはすごく簡単だったから。答えは大儲けしている大企業の人間の貪欲な心です。アメリカ経済は落ち込んでいるけれど、石油産業やハリバートン社という民間軍事会社など戦争加担企業は大きな利益をあげています。

 ご存じの方は少ないかもしれませんが、アメリカは民間軍事会社を雇って戦争を悪化させています。多くの民間軍事会社の兵士が戦っています。みなさんに戦争で大儲けする大企業とアメリカ政府の深い結びつきについて知ってほしいと思います。ブッシュ大統領一家は石油産業で大儲けし、テキサスに3つの石油会社を持っています。今、これらの石油会社はすべて破産しました。アメリカ経済も破綻への道をたどっています。副大統領チェイニーは副大統領就任までハリバートン社の最高責任者でした。現在でもハリバートン社の株を何百万ドルも所有しています。ライス国務長官も長年石油会社に貢献し、彼女の名前の石油タンクもあります。これはほんの一例にすぎません。これらは新しいことではありませんが、マスメディアは報道しません。みなさんに知られないよう隠しています。

 戦争が起きるのはこれらの貪欲な人々のせいだということを知って、仕事をやめ、平和活動家になって質素に暮らすことを決心しました。これ以上人を殺してほしくなかったからです。

武力で平和を築くことはできない

 僕は自分が経験したイラク戦争やアフガニスタンへの介入に反対していましたが、平和とは何かはよくわかっていませんでした。日本で9条ピースウォークに参加し、毎日歩き、平和について語ることで、自分自身にとって、世界にとって、平和がいかに大切かを理解することができました。

 武力で平和を築くことはできないと信じています。なぜならば、平和をもたらすために長い間多くの戦争が起こっていますが、いまだに戦争はなくならないからです。何度同じ間違いを犯さなければならないのでしょうか。幼稚園でも暴力はいけない、話し合いで解決をと言われるのに、国と国のことになると暴力が認められています。イラクやアフガニスタンで起こっていることは一つの症状であって、根っこは国と国とは武力によって問題を解決していいんだという考え方です。それがある限り症状は出てくるのであって、症状をどうするかよりも、病気はこれなんだと世界に示すことが必要です。

 アメリカだけが問題なのではなく、欲を持った大国が支配することを止めなければと思っています。どうやったら止められるのかわからないという人もいますが、止める努力をするしかないと思います。僕は日本国憲法第9条こそ世界平和への道だと信じています。9条は日本の人々だけのものではなく、世界の人々のためのものです。それを守ることのできるのは日本のみなさんだけです。日本で守るだけでなく、多くの国に広げ、9条を取り入れてもらうことを願っています。今日、明日、僕たちや子どもたちの時代にそれが実現できるかはわかりません。でも、僕たち一人一人が心に平和をもち、信じて行動していけば、いつか世界平和を実現できる時がくると信じています。

筆者の感想

 アッシュさんは最後に、死にそうなほどの強行軍だったと冗談交じりに企画・同行した柴野さんに苦言を呈して(?)いました。1日に2回の講演を行った日も多いようです。アッシュさん、通訳のみなさん、柴野さん、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。アメリカでこんなすてきな若者ががんばっていると知って、心から勇気づけられました。柴野さんによればアッシュさんは夜、熟睡できていないそうです。イラク帰還兵のみなさんに、少しでも平穏な日々が訪れますよう、陰ながら祈っています。そしていつの日かすべての戦争をなくすために、自分のできることをやりつづけていきたいと思っています。
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by lumokurago | 2008-09-20 17:36 | JANJAN記事
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