暗川  


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カテゴリ:医療( 77 )


鳥インフルエンザで殺処分は必要か

 昨日、近藤誠医師の診察日でした。私の症状は落ち着いていますが、気になっている顔面神経麻痺がまた突然ひどくなることがありうるとのことでした。その場合は放射線治療があと10回できます(昨年1月に15回行った)。

 薬を処方してもらいましたが、その入力の際、「ずっと検査してないよ」みたいな警告が赤字ででました。なんとか委員会に報告され、注意されるらしいですが、Dr.Kはなにも言われたことはないそうです。もうあきらめられているのでしょう。薬を使っている以上、副作用を調べなければいけないという意味の検査だそうですが、私の場合は、副作用がでたとしても服用をやめるとはならないので、検査しても意味がないとのこと。つまり、このホルモン剤には血栓症という重篤な副作用がでる可能性がある(死亡例もある)のですが、がんで死ぬか副作用で死ぬかというぎりぎりのところなので、薬をやめることはありません。

 ところで、気になっていた鳥インフルエンザによる殺処分は必要なのかどうか質問しました。

 必要ない。鳥インフルエンザのウイルスはありふれていて、渡り鳥をどうにかすることもできないので、感染を防ぐことはできない。むかしから鳥はインフルエンザで死んでいたが、ウイルスの検査方法がなかったのでそのままになっていた。いまはウイルスの検査方法ができたから騒ぐようになっただけ。・・・というようなお話でした。「がんと同じだよ」と。やっぱり!

 口蹄疫のときに、木村盛世さんのブログを紹介しましたが、だいたい同じことですね。私は「なにかにそっくり」と青字で書きこんでいます。

 それにしてもなぜ根拠もないのに皆殺しにするのか! 無知って恐ろしいですね。そして真実を知っている専門家がいるはずなのに、だれも声をあげない。がんにはDr.Kがいてくれてよかった! 

 新聞記者はただのひとりも「変だ」と思わないのか? 思っても声をあげられないのか? しかしなんのために皆殺しにしてるの? がんと違ってだれかがどこかで儲かっているとは思えないけど?

 国民の不安をあおり、管理強化の手段に使っているのか?

 少しまえに東京新聞「こちら特報部」で口蹄疫騒ぎのときに、感染源とされ、差別された若い酪農家(肉牛)が取材されていました。やっと酪農が軌道に乗り始めたのに牛は皆殺し。いまはアルバイトで働きながら、お金をためて、将来もう一度酪農に挑戦したいとのことでした。殺処分する必要はなかったのに、こういう犠牲者に対してだれがどう責任をとるのでしょう? 彼が国を被告に裁判を起こせば、専門家がほんとうのことをいい、裁判官がまともなら彼には賠償金が払われるはずです。

 口蹄疫騒ぎの真実(木村盛世)

 口蹄疫に思う(佐藤マリ子)
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by lumokurago | 2011-02-05 08:39 | 医療

ICDを埋め込んだのは良かったのか?

 昨日の記事にひとあしさんより以下のコメントをいただきました。「ICDは埋込み型除細動器ですのでペースメーカーより少し大型でパワーがあります」とのことです。

*****

 おはようございます。読み逃げしておりますが、いつも拝見しています。

 >こんなに大変になると知ったら患者は手術を断るかもしれない

 医療の最先端技術、「命を伸ばす可能性」をくれる場合はありますが、知らされていなかったつらい生き方(逝き方)もくっついてくる場合がありますよね。。。 ICDに希望を繋ぐ人もいらっしゃるし、埋込んだ後他の事で亡くなるかもしれないですし、こんな事は言わない方が良いのかしらと迷っていましたが、患者さん自身に選ぶ権利があるのならマイナス面も知らせるべきですよね。

*****

 ひとあしさんのブログより転載させていただきます。私はこんな残酷な事実をはじめて知りました。広く、多くの人に知っていただきたいと思います。

*****

 ICDを埋込んだのは良かったのか?

 ICD埋込み手術を決定する前、父は家族を呼んで何度も家族会議をした。また、主治医に御願いして家族親族で勉強会もしてもらった。セカンドオピニオンももらった。それで主治医との関係は悪くなってしまったが。

 今思えば、決められなかったのだと思う。

 父の臨終に立ち会って、父が何を検討したかったのか、やっと分かった気がする。

 残酷な話だが、静かに逝かせようと心停止に向かうと、ICDが作動して心臓に刺激を与える。ベッドから体が飛び上がるほどの衝撃である。充電されたらすぐに作動していると思わされるほど頻繁に、連続して。

 連続作動30数回。その間、父は意識があった。まるで人体実験。拷問である。

 こんな逝き方については、誰も説明はしてくれなかった。専門医がしらないはずはない。だが、知っていても、生き抜くために手術を受ける人にこんな話は聞かせられない。

 死ぬ間際まで、人としての尊厳を大切にした医療を受けさせてあげたかった。しかし、これが今の最先端の技術なのだ。

 これからICDの開発に携わる優秀な人たちには、最期は静かに逝かせてくれるファジーなマシンをつくってもらいたいものだ。

*****

 ひとあしさんのブログはこちらです。
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by lumokurago | 2011-01-24 17:41 | 医療

満足死の会東京支部総会終了

 網野晧之医師が主宰する満足死の会東京支部総会が無事終了しました。ジョークを飛ばす網野先生が進行する満員のホールには暖かな雰囲気が漂い、みなさま、私の話も熱心に聞いてくださいました。母の看取りの話では涙される方も。質問もたくさんでて、ありがたいことでした。

 みなさん、先生が元気でお仕事をつづけられることを望んでいました。先生は一番長生きしてみんなを看取らなければなりませんね。

 おいでくださったみなさま、ありがとうございました。

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 近藤誠医師の新しい本が出版されました。会場で網野先生よりプレゼントされましたが、書店に並ぶのは数日後になりそうです。

 医学界に大論争を巻き起こした『患者よ、がんと闘うな』から15年、沈黙を破って今語られる、最新臨床データに基づく「がんもどき」理論の最終見解!! 梧桐書院 (帯より)

 「無治療という選択 放置データから見えてくるもの」という章もあります。特に、進行胃がんを放置したケースでは、手術してしまえば1,2年の命だった62歳の男性が仕事もつづけながら10年生きたそうで、しかも最後の最期まで症状もでなかったそうです。がんとのつきあい方を誤らないための1冊です。

*****終了しました。

日時:12月5日(日)
場所:池袋 東武デパート 14階 バンケットホール

13時開会
13時30分講演 渡邊利夫先生(拓殖大学学長)「健康にとらわれない生き方」
14時30分鼎談「医療常識を越えて」渡邊先生、渡邊容子さん、奥野修司さん(ノンフィクション作家)
15時30分質疑応答
16時閉会

佐藤医院のHPはこちらです。
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by lumokurago | 2010-12-06 17:50 | 医療

がんアンケートのお願い

 『乳がん 後悔しない治療』はがんの人なら一生懸命に読むかもしれないが、一般の人には内容が少しむずかしいので、インタビューを中心にしたわかりやすい『素人がん入門 がんほどいい病気はない』を作ろうという提案がある友人からありました。そこで次のアンケートを行っています。ご家族やご友人にがんの手術や抗がん剤治療の経験がある方がいらっしゃいましたら、ぜひご協力ください。治療経験を教えてくだされば大変参考になります。どうぞよろしくお願いします。 

「がん」に関するアンケートのお願い

 私たちは、下記のようなコンセプトで本を作ろうと思っています。「素人」にわかりやすく、理解しやすい「がん:本当に闘う必要のある病気なの?」を目指して。

 現在、がんと言えば「早期発見早期治療」がカギとされ、がんが発見されれば普通は手術されてしまいます。しかし、それは妥当な治療法でしょうか? テレビ司会者の故逸見政孝さんがスキルス胃がんで大きな手術をされて、あの手術はしないほうが長生きできたと話題になったことがあります。それなのにその後も身近に無理な手術で亡くなったという話を聞くことが少なくありません。また、最後の最後に手術され、「できるだけのことはしました」と医者に言われたが、患者は死んでしまった。「これはほんとうに必要な手術だったのだろうか?」と思ったことはありませんか? 手術後30日以内の死は手術が原因で「手術死」とされているのです。手術死するような医療はおかしいのでは?

 そこで、このような体験を具体的に経験された方に、その経験を教えていただきたいと思います。そのとき「素人」の家族、友人、知人である自分はどう思い感じたのかもぜひ教えてください。手術死についてのみならず、がん剤治療全般について思うことがあればお書き下さい。お寄せいただいたご経験は本作成のためだけに使用し、他への情報提供は一切しません。プライバシーは守ります。提供に条件のある場合は自由記載欄に記載してください。インタビューに応えていただけるかたは氏名、連絡先をお書き下さい。

 また、この本ではがんがみつかっても無治療を選択した人の生き方も紹介したいと思っています。身近にそういう方をご存じでしたら、ご紹介くださいませんか?

<アンケート>

1 患者について
・性別(女性・男性) ・年齢(  歳)亡くなられたときの年齢
・がんの原発部位(                 )
 転移部位  (                   )
・亡くなられた場合の死因(                         )
・よろしければ患者さんとのご関係を教えてください。(            )

2 手術について
・ 手術部位(                      )
・手術日(亡くなる何日前かなど)                       
・本人の承諾の(有・無)、家族の承諾の(有・無)
・手術目的(医師の説明など)                  
・手術後の経過
・この手術について今思うこと

3 自由記載欄 感じられたこと、考えておられること、情報、など自由にお書きください。

インタビューに答えても良い
 氏名
 連絡先
-----------------------------------------------------------------------
 連絡先 lumokurago@ybb.ne.jp (渡辺) 

 回答は上記の連絡先までメールでお寄せください。よろしくお願いします。

 ところで、近藤誠医師に手術死について聞いてみました。

渡辺:手術死の統計はありますか?

近藤:それはない。

渡辺:先日、ある場所でこのアンケートの話をしたら、そこにいた6人が6人とも家族などに手術死や医療事故の経験があると言うので驚きました。手術死はそんなに多いのですか?

近藤:それは多い。手術死の定義はひと月以内に亡くなったということだけど、退院できずに亡くなればそれは手術死になるだろう。例えば80歳以上の人に胃がんの手術をすると2割、3割くらいは手術で亡くなっているんだよ。だからある人が自分の周囲に手術で亡くなった人を知っているということはよくあることだと思うよ。

ということでした。母の特養の医師は母の大腸がんについて「手術できなかったから無治療で仕方なかった」とおっしゃいました。外科医はなにがなんでも治癒を目指すと言い、拡大手術をすると言い張ったのです。特養の医師は正直な人ですね。
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by lumokurago | 2010-11-08 20:49 | 医療

cancer therapy コンセンサス治療批判

 近藤誠医師は、がんには本物のがんとがんもどきがあり、それは最初から分かれている。本物のがんならば原発がんができた直後(1ミリ以下のとき)に転移しているので治療しても治らない(がんはどんながんでも転移していれば治らないので。ただし大腸がんにごくごくまれにある個数の限られた転移を除く)、がんもどきなら放っておいても転移しないので、不都合がでてきたとき(例えば消化管のがんが大きくなって詰まったときなど)に治療すれば治る(不都合がでてこなければ放置でよい)という考えです。「本物のがんならば原発がんができた直後(1ミリ以下のとき)に転移している」という考えは少なくとも乳がんではコンセンサスとなっています。

 乳癌初期治療心得十二箇条(cancer therapy コンセンサス癌治療より 第三箇条に注目) 

 それにもかかわらずコンセンサス治療で従来の治療を見直そうとしないのはおかしなことです。乳がんの場合はがんが大きくなって皮膚を破って顔を出してくると困ると思いますが(顔をだしてきても困らなければそのままでもよい:実際、そうなっても無治療の人もいます)、そうならなければ放置しておいて何も困ることはありません。

 乳がんは日本人の場合、およそ7割ががんもどきなので、がんを発見してもすぐに治療する必要はまったくなく、しばらく様子をみて、大きくなるようなら(顔をだしてくるのがいやならば)そこで切除し、術後補助療法はなにもせず(効果なし)、術後検査も必要なく(転移を早くみつけてもどうせ治らない)、もしも転移がでてきたらそのときに対処すればいいということになります。

 行きのおがさわら丸で父島在住の85歳のおばあちゃんと話したのですが、乳がんがみつかって内地の病院に行き、全摘したとのことでした。トイレで切ったところをみせてくれて、「これから肉がついてくればいいけど」とおっしゃっていました。外科医というのはなんてかわいそうなことをするのでしょうか。特にその年齢で手術する必要はまったくありませんでした。

 ちなみに、近藤誠医師のもとには乳がんがみつかってもすぐに治療をせず様子をみていた患者が約70名いる(た)そうです。だから私が特別というわけではないとのことです。
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by lumokurago | 2010-11-07 17:14 | 医療

『ためしてがってん』と『NHKスペシャル』

 ユースでテレビを見ました。『ためしてがってん』は更年期障害に対するホルモン補充療法についてでした。ホルモン補充療法は子宮がんと乳がんになる可能性を増やすといわれていたのですが、子宮がんについてはエストロゲンのみだとがんを増やすが、プロゲステロンも一緒に飲めば逆にがんになる可能性を減らすということがわかったとのこと。乳がんについては長期間飲み続ければ危険性を増やすが、2、3年ならば危険性は増えないとのこと。これがほんとうかどうかは今度Dr.Kに聞いてきますが、それはともかく・・・

 番組では子宮がん、乳がんともに心配しなくていいとのことで、ホルモン補充療法を絶対的に勧めていました。そして最後に心配しなくていいはずの、子宮がん、乳がん検診をきちんきちんと受けるようにと。

 なんという矛盾! 結局何が言いたかったの? ホルモン剤とがん検診の宣伝か?

 10月31日の『NHKスペシャル』は『認知症は治る!』という希望に満ちたタイトルでした。しかしその中身は認知症全体の数パーセントしかないもともと治る『正常圧水頭症』について(診断がむずかしいので治るにもかかわらず潜在患者のわずか数パーセントしか治療を受けていないと)、と最近研究が進んだと言われるレビー小体型認知症に対する薬物療法(父もこの型の認知症でした)でした。レビー小体型認知症は薬物療法で進行を遅らせることはできるのかもしれませんが、決して「治る」ではないと思います。また正常圧水頭症は脳脊髄液を抜くことで圧迫されていた脳が元に戻るなら、症状はそうでも「認知症」ではないのではないでしょうか? 

 認知症全体の半分を占めるアルツハイマーについては、新薬の臨床試験で効果がでているということですが、いままでに行われたいくつもの臨床試験で薬の効果は認められなかったとのことです。今度の新薬ははじめての画期的な効果が認められるのでしょうか? 番組は「認知症は治る」「予防できる」と強調していましたが、どう考えてもうさんくさいものでした。老化は止められない、治せないものです。NHKは製薬会社の手先?
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by lumokurago | 2010-11-01 21:44 | 医療

大腸がんのターミナル

母島に来ていますが、母島と関係ない話題です。母は亡くなりましたが、大腸がんのターミナルについて網野晧之医師の意見を載せておきます。

 母の特養の医師の話

 大腸がんはほかのがんと違い管がつまってしまうので、普通は手術する。しかしこの状態(高齢)で手術は無理だっただろうから無治療で仕方がなかった。今後起こりうるのはがんの増大に伴う腸閉塞。便がでなくなり、吐いたりしてひどい痛みがでる。そのときは病院に運ぶことになる。病院で管を入れて詰まったものを引き出す。そうなると点滴も必要だ。それはここではできない。対策としては人工肛門を作ることだが、麻酔に耐えられるかどうか、いちかばちかの手術になるだろう。人工肛門を作ってもがんのある場所が上行結腸なので、便が固まっておらず消化液がでることになり、皮膚がただれたりする。いつ閉塞するかは予測できないので、何か起こったときに対応することになる。

 相談

 こちらからは本人も家族も積極的な治療は望んでいないこと、食べられなくなって亡くなることを覚悟していると話しました。腸閉塞を起こしたときは入院しないですます方法はないのでしょうか? 病院に行くとろくなことがないので、できれば行かずに亡くなれればいいと思います。人工肛門はもってのほかです。今日のDrの話を聞いていて、あまり食べさせず(飲ませずに)にいて腸閉塞を起こすまえに餓死するのが一番楽なのかと思いました。それか、誤嚥性肺炎で亡くなるか・・・?

 ここ数日熱をだしているので誤嚥性肺炎を疑って抗生剤を飲ませているとのことでした。この施設は看取りもしてくれます。それで熱発しても即入院ということはないのかな。父の特養では熱をだせば即入院を勧められました。が、私が強力にお願いし、毎日通って入院させることなく、1ヶ月くらいかかって治した(というより自然治癒ですが)ことがあります。なんの熱だったのかわかりません。

 網野医師の回答

 進行癌では悪液質になって食欲が落ち自然に食べられなくなります。そうなるのがよいと思いますが、吐いたり、腸がガスで膨れたりする場合はイレウス管で対応してもらうとよいかも知れません。閉塞部まで管を入れて腸液などを出すわけですね。しかし、うまく入れられないかもしれませんね。

 消化管の癌は詰まるのを心配するのですが、その前に亡くなる方がほとんどです。何とかなるのが普通です。また、完全閉塞の場合、モルヒネを多めに注射したり眠ってもらったりすると、患者さんは楽でしょう。こういう場合を間接的安楽死というのだそうですが、おそらく、善良なる医者は、このようにしていると思います。それとなく持ちかけてみてはいかがでしょう。映画化された病院で死ぬことのワンシーンで、ラストに注射で眠るというのがあったように記憶しています。山崎先生もそうしているのかと思いました。

 消極的安楽死だけでなく、間接的安楽死も一般化されつつあるように思います。医師には、痛み苦しみをとってほしいとお願いし、モルヒネの多めの注射や眠り薬の注射をサジェストするわけですね。これらの薬は腸の動きを抑制しますが、苦しみを取り除くのを優先させるべきでしょう。

 網野晧之
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by lumokurago | 2010-10-29 11:07 | 医療

50歳以上のマンモグラフィ検査

TBS「余命1ヶ月の花嫁・乳がん検診キャラバン」の内容見直しを求める要望書提出について

 上記は「いちこ」さんから紹介されたものです。「いちこ」さん、ありがとうございます。

*****以下引用

 TBSが20代・30代の女性を対象に2008年から行っている乳がん検診キャラバンについて、その年代の女性に対するマンモグラフィー検診ならびに超音波(エコー)検診は有効性が確認されていないとし、本日、2010年6月9日、有志38名が、内容の見直しを求める要望書を同社に送りました。

 がん検診は、早期発見によってがんで亡くなる人を減らす効果があると証明されたものでなければ、過剰診断など受診者に不利益ばかりを与えてしまう恐れがあります。

 若年層の検診に関わる科学的根拠が明らかになり、世界的にもガイドラインなどが見直されつつあるなか、我が国においては、がんの啓発運動が高まりを見せる一方で、がん検診を科学的根拠に基づいて行う必要性が十分に理解されていません。年齢に応じた検診受診の啓発など、国民に向けて正しい情報が広く発信されていないのは憂慮すべき事態です。以下省略。

*****ここまで引用

 そしてこの要望書をだした医療関係者らは、マンモグラフィ検査については50歳以上の女性でエヴィデンスがあるとしています。しかしその実態はどうか? 渡辺亨著『がん常識の嘘』(朝日新聞社)より引用します(P.58)。

 (1960年代はじめから欧米で8つの臨床試験が行われ、50~70歳の女性ではマンモグラフィ検査により乳がん死亡が2~3割減るという結果がでた)

 しかし、1999年、意外なことが起きたのです。スウェーデンでは、1985年からマンモグラフィを用いた検診を行っているにもかかわらず、乳がん死亡率は期待通りに減少していないと、いう事実が指摘されたのでした。また、マンモグラフィを推進する立場の医師と、レントゲンフィルム会社との不透明な関係も一部で取りざたされました。そこで、別の立場の専門家が、マンモグラフィの効果を調べた8つの試験を、もう一度、詳しく調べたところ、きちんとした方法で行われたのは、8つの試験のうち2つだけで、しかもこの2つは、マンモグラフィ検診は役に立たないという結果を報告している、というものでした。この報告を受け、一時、医学界は騒然となりました。そして、米国の臨床腫瘍学会では、専門の委員会を設置して再度検討し、「マンモグラフィ検査の品質検査を適切に行えば、検診は50~70歳の閉経後女性の乳がん脂肪率を20~30%抑制できると考えられる」ということになったのです。

*****ここまで引用

 この文章を読んで納得できる人はまれで、だれでもの前と後とがまったくつながらないと感じると思います。スウェーデンで乳がん死亡率が減少しなかったのに、なぜまた同じ検診を行うという結論にもどったのでしょうか? 「マンモグラフィ検査の品質検査を適切に行えば」という一言がつけば、減少しなかった死亡率が20%も30%も減少するのか? 素人が考えても疑問です。

 なぜ米国臨床腫瘍学会ではこういう結論がでたのでしょうか? ちょっと考えてみましょう。
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by lumokurago | 2010-10-03 16:50 | 医療

『がんサポート』について

 雑誌『がんサポート』についてもうひとつだけ。「がん闘病中の『知の巨人』vs『がん検診の伝道師』」として、立花隆氏と中川恵一氏(東京大学病院放射線科準教授&緩和ケア診療部長)の対談が掲載されています。

 まず、一言。立花隆さんは膀胱がんで初回治療を受けられましたが、いまのところ転移はみつかっていないので、たぶん何もしていないはず(効き目のない経口抗がん剤でも飲まされていれば別ですが)。だから「がん闘病中」という形容はまことに大げさで、人びとにがんに対する不要な恐怖を植え付けるものです。

 「がん検診の伝道師」中川医師は、日本でがん検診を受けている人は全体の2割しかなく、欧米では8割、韓国でも53%で、韓国では国民が総背番号制で把握されており、保健所に行くと、コンピュータにがん検診を受けたかどうかの一覧表がすぐでてきて、あとは受けていない人に電話するだけと言います。日本でもこれをやれと言わんばかりの口ぶり、検診を受ける受けないの自由はどうなるのでしょうか? 検診には被ばくの危険のみならず、検査の事故で死亡する可能性もあるというのに。

 中川医師は「早期発見早期治療」理論(医学的に証明されていない)を信じきっています。くじ引き試験の結果を読めば素人でもわかることなのに、「医者がなぜここまで言うの?」と、それが信じられません。

 正直な医者もいるので紹介します。近藤誠医師との対談で、検診の専門家である大阪府立成人病センター調査部長大島明氏が、(大腸がん検診に関して)検診を受ければ寿命が延びると思うのは「錯覚ですよ」と言っています(『名医の「有害な治療」「死を早める手術」』近藤誠著だいわ文庫P.102)。

 1996年10月19日の消化器集団検診学会関東甲信越地方会では、司会者がのっけから「私は胃がん検診に従事している者だから、中立という立場であることは不可能です」と発言したそうです(『がん専門医よ、真実を語れ』近藤誠著文藝春秋P.227)。この司会者は学会後の懇親会で近藤医師に「近藤さん、10年後、20年後はあなたのものだ」と話しかけてきたそうです(P.185)。

 丸山雅一氏(癌研病院内科部長)は近藤医師へ次のような手紙を書いています。

 「月の水揚げ1800万以上でないと、その存在が危うくなる弱小検診センターの責任者としては、現在、検診・健診などに批判的な言辞を弄することは控えめにしなければならないのですが、先生の論理には敬服しました。病院での立場が変わったら、私も、もう少し本音の発言をしようと思っておりますが」(1994年8月17日) (同書P.228)

 立花隆氏にもあきれます。氏はNHKのがん特集で世界を取材したほどの人なのになぜいまだに「早期発見早期治療」理論を信じているのでしょうか? 神戸酒鬼薔薇事件でも検事調書を週刊新潮に掲載するにあたり、A少年を犯人と断定し、国民に大きな影響を与えた立花氏、評論家ならば何事も疑ってかかり自分の頭で考えるという基本に戻ってもらいたいものです。
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by lumokurago | 2010-09-30 11:18 | 医療

がんサポートの書評

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 がん患者向けの雑誌『がんサポート』が書評を書いてくれました。

 乳がん 後悔しない治療

 ある意味で「異端」の闘病記だ。著書は40歳のとき、直径5ミリほどの超早期乳がんを自分で発見。ところが、慶應義塾大学の近藤誠医師との出会いが運命を変える。「がんは悪性度が高いとすれば、直径1ミリでも転移するため、いつ治療しても余命は変わらない。悪性度が低いとすれば、経過観察でも問題ない」と考え、何も治療しない道を選んだ。結局、がんは6年後に4センチ大になり、リンパ節にも転移。しかし、乳房全摘手術ではなく、温存療法を選ぶ。

 後遺症が多い腋窩(えきか)リンパ節郭清(かくせい)や、被曝リスクが大きい高頻度のCT検査は必要か―ジャーナリストである著者は、“過剰”ともいえる現在のがん医療に疑問を抱き、体の負担が少ない治療を、自分で納得したうえで受けた。

 彼女は、骨や肺、肝臓にがんが転移しながらも、必要最低限の対症療法で16年生き延びた。異論はあるだろうが、がん治療に対する視野を広げてくれる1冊であることは間違いない。(野)

*****ここまで

 この号は乳がん特集で、乳がんの新『薬物療法ガイドライン』について解説、また術後補助化学療法(手術した後に全身に散らばっているかもしれない微細な転移を叩くために行われるとされる)としてTC療法(抗ガン剤療法の一種)が推奨されたという記事が載っています。私の本によれば(近藤誠医師によれば)これらの治療はすべて不要となるというのに、書評をよく載せてくれたなあ・・・。

 ついでに言うと、この号には「次々に明らかになった乳がんの不要な検査と治療」という記事があります。米国臨床腫瘍学会で、センチネルリンパ節(見張り番リンパ:このリンパ節だけ切除してがん細胞があるかどうか調べる)にがん細胞がある患者を2群に分け、片方にはリンパ節郭清(リンパ節をねこそぎ切り取ってしまう)を行い、もう一方は何もしないという臨床試験の結果、局所再発率(乳房および腋窩)にも、全生存率にも有意差はなかったという報告があったそうです。こんなことは大昔にわかっていたはずなのですが、いまごろ何やってるのか? それにこの演者は「センチネルリンパ節を切除するだけで、腋窩リンパ節郭清と同様の良好な局所コントロールが得られ、生存期間も同等であった」と述べたとのことですが、それならばセンチネルリンパ節の切除も不要では? 

 近藤先生とA外科医の治療方針は、私が治療した2000年にはすでにリンパ節はできるだけいじらないという方針で、腫れているリンパ節だけ切除し、腫れているリンパ節がない場合はセンチネルリンパ節生検も行っていませんでした。世界は遅れていますね。もうひとつ、今頃、マンモグラフィ(乳がん検診で行う乳房レントゲン検査)のエヴィデンス(科学的な証拠)が下がったという記述がありました。(乳がん検診に意味がないことはDr.Kがさんざん書いていました)。

 この雑誌にはほかにもいろいろ意見を述べたい記事がありましたが、ここでは省略します。そうでした。一つだけ大事なことがありました。

 スーザン・ソンタグさんが命を落とした骨髄異形成症候群ですが、「抗がん剤投与後約2~10年の間に、2割弱の人が骨髄異形成症候群を発症することが疫学調査によってわかっている」「因果関係が特定されているのは今のところ、抗がん剤だけだ」そうです(監修:通山薫 川崎医科大学検査診断学教授)。恐ろしいですね! ソンタグさんは乳がんその他のがんを抗がん剤で治療しているので、その副作用でこの病気になられた可能性があります。2割弱もの人がこの命を奪う病気になる可能性があるということを抗がん剤を使う際、医師は説明しているのでしょうか? (だいたいこのことを知っているのかさえ疑問)。

【追記】でも、よく考えてみれば、抗がん剤投与後に2割弱の人が骨髄異形成症候群を発症するのであれば、骨髄異形成症候群はもっとメジャーな(患者の多い)病気になっているはずですよね。変だなあ。
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by lumokurago | 2010-09-27 21:38 | 医療