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カテゴリ:がんと闘わない生き方( 41 )


試写会での挨拶

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 110名ものお客様で超満員に。
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 顔面神経麻痺のため、口がうまくまわりません。

 本日は暮れの忙しいなか、こんなにおおぜいのみなさまにお集まりいただきまして、ありがとうございます。まず、私の病状ですが、映画のなかにもでてきましたが、耳の近くにある蝸牛骨のそばを通っている顔面神経を、転移したがんが圧迫しているために起こる顔面神経麻痺が、再びひどくなったため、放射線をかけています。

 もう1か所、胸椎(背骨)に20回の予定でかけはじめました。これは9月はじめ頃から背中が痛くなり、痛い場所は右から左、背中から胸と移っていたのですが、胸椎への転移が大きくなって脊髄を巻き込んで神経痛を起こしているということで、行なっています。

 骨転移というのは、がんが成長するために骨を溶かして、できたすきまを埋めていくんですね。だから骨がもろくなって折れやすくなっています。今回放射線をかけている転移は大きいので、がんが放射線で小さくなると、胸椎が空洞になっているわけだから、それがつぶれることになります。まっすぐにつぶれればいいけれど、斜めにつぶれるとそこから下の部分に麻痺がおこるそうで、その場合、24時間以内に緊急手術を行なうと麻痺を防げるそうです。

 通常、放射線治療は毎日行なうのですが、麻痺がおこるかどうか様子をみながら1日おきに行なっています。途中で麻痺がおこらなければですが、来年の1月いっぱいくらい治療がつづくことになります。まあ、麻痺がおこると言っても5割にも起こるわけではなく1割か2割だそうなので、そんなに神経質になる必要はないと思います。

 肺と肝臓にも転移があるのですが、肺転移にはホルモン剤がよく効いて、いまのところCTにも映らないほどに小さくなっています。肝転移はホルモン剤があまり効かないらしく、64ミリの大きさになっています。肝転移に放射線をかければ延命できるということなのですが、延命しているあいだに骨転移が育ってくると、またひどい痛みがでたり、麻痺がでたりするかもしれないので、延命するかしないかは人生観の問題ということになります。

 さて、この映画ですが、ひょんなことからビデオプレスの佐々木さん、松原さんと知り合って、こんな映画を作っていただいて、とてもうれしく思っています。私はもともと寡黙なうえ、学童クラブで働いていて、子どもや保護者の話を聞くことが仕事だったということもあって、ふだんから人の話を聞く立場になることが多いのです。人の話を聞くことは得意です。私は若い頃から個人通信をつくりつづけ、ものすごい量の文章を書いてきた、書くことで自己表現してきたということはあるのですが、「話す」ということはあまりなかったと思います。それで今回インタビューを受け、自分のことを話せるのがうれしくて楽しくてしかたがありませんでした。自分のことを思いきり話せるというのは快感ですね。

 私は「主権実現の手段としての裁判」という、香川県在住の生田暉雄弁護士が提唱する本人訴訟で杉並区の教育裁判をたくさんやっています。ちょっと裁判の宣伝になってすみません。国民主権と言っても、選挙に行くのは3割から4割しかいないし。デモに行く人はほんの一握りです。主権を行使する手段としては裁判という方法もあるんですね。本人訴訟の裁判というのは、弁護士に依頼せず、自分たちで訴状や準備書面を書くので、お金はかかりません。印紙代の13000円だけです。安倍元首相を訴えたりもしたのですが、法廷で口頭陳述すると、主権は自分にあると実感することができます。それはすごい開放感なんですね。この映画で自分のことを話したのも、同じくらい気持が開放されました。近藤先生はテレやなのか、自分がでている映画とか番組は見たくないとおっしゃっていましたが、私は目立ちたがり屋らしく、喜んで見ました。

 なによりうれしいのは、日本の医学界全体を敵にまわして真実を訴え続けてきた異端の医師である近藤誠の理論を広めることができることです。彼はあと2年で定年退職を迎えます。彼は35年以上の医者生活で、患者を診ながら勉強に勉強を重ねた結果、「がんは無治療がいい」という世間から見れば衝撃的な結論にたどりつきました。彼は勉強が大好きで、勉強が趣味なんですね。そうやって勉強してきて、たどりついた真実を微力ながら広めることができたらと思っています。

 やはり「がんは治る」という本はウソでも売れるけれど、私の本のような「治らないものはあきらめよう」などという本は売れませんからね。宣伝しておきますけれど、近藤先生は来年、「がんは無治療のほうが長生きできる」という本をだすそうです。私も前著をもっとやさしく解説し、医療信仰や過剰医療を批判した、読みやすいはずの本をだすことになっています。

  「乳がん 後悔しない治療」を読んでくれて、乳がんがみつかったけれども無治療を選択した人が2人もいるんですよ。乳がん自体では死ぬことはなく、いまはピンピンしているのに、治療すれば抗がん剤も勧められ、リンパ節廓清などしてしまうとリンパ浮腫になる恐れがでて、いまの快適な生活が壊され、やりたいこともできなくなってしまうということなのです。一人のかたは農業をやっているのですが、「20年後生存率」よりも、「5年間幸せ率」を選んだそうです。一度変な医者にかかってしまうと、「抗がん剤をやらないと何年以内に再発する」などと脅されてバトルも大変ですからね。彼女はがんが大きくなって生活に支障がでたり、転移したときに、自分の考え方を理解してくれる医者がいるのかを心配しています。だから、小さいうちにしこりだけ切り取ってしまう選択肢もあるよ、近藤先生が定年退職するまえでないと、そういう対処法を認めてくれる外科医もいなくなってしまうかもしれないから、あと1年位様子をみて、大きくなるようなら考えてみたらと言ってあります。それは乳がんが命に関係ない乳房のがんだからできる対処法です。内臓のがんであれば、そういう小さい手術でも後遺症がでる恐れがあるので、何もしないほうがいいです。

 この映画をみてくださったかたが、行き過ぎである現代医療に疑問をもち、医者のいいなりにならずに自分で勉強して、がんには「無治療」という選択があるのだということをわかってくださればと思います。

 先日、亡くなった絵本作家の佐野洋子さんの「死ぬ気まんまん」を読みました。佐野さんは私と同じ乳がんの骨転移で苦労したみたいです。言いたいことをはっきり言う(書く)かたで、これも痛快なエッセイとされているのですが、がんに対してはかなりおおざっぱな性格ではないかと思わせられます。書かれたことから推測するだけですが、どうもがんについて何も勉強せず、医者のいいなりになっていたようなのです。点滴されている薬の名まえも知らず、名まえはわかっていても何の薬なのか知らなかったという記述があります。佐野さんが質問しないのも悪いですが、それ以前に医者がちゃんと説明していません。頭がツルッパゲになった点滴注射も何の薬なのか知らないのです。佐野さんが「なんの薬ですか?」と質問すると、医者は「佐野さんは延命治療を望んでいないけど、ぼくは佐野さんには長生きしてもらいたい」などといって煙に巻こうとしました。意地悪を言うようですが、患者が長生きすれば薬が売れますからね。医者の言うことを正直に受けとってはいけません。この部分の記述はかなり省略されているのですが、その点滴は抗がん剤で、佐野さんに知らせず医者が勝手にやっていたとしか考えられません。こんなことが許されるのでしょうか? 患者が延命治療を望んでいないことを知りながら、勝手に抗がん剤を点滴するなんて。それに佐野さんが何の薬か知らないと書いていた「ハーセプチン」も抗がん剤の一種なのです。これも勝手に点滴するなんてひどいんじゃありませんか? 副作用もあるのに、説明もしない。患者の人権無視です。

 この本に載っている二つ目のエッセイ「知らなかった」はもっとまえ(1998年)に書かれたものだということなのですが、「もう病院には行きたくない。薬は怖い。医者は信用できない」という言葉が何度もでてきます。なんの説明もないので、はじめ読んだときは、このエッセイも乳がんになって書かれたものと思いましたが、どう考えてもつじつまが合わないので、よくよく読み返してみたら、乳がんになるまえにかかった、数万倍もつらかったという神経症のことのようです。ここでは「もう病院には行きたくない。薬は怖い。医者は信用できない」と何度も書いているのに、乳がんになってからは医者のいいなりになっているのはどういう心境の変化なのでしょうか。何も書かれていないのでわかりませんが、別の病気であっても、一度病院、薬、医者に対する正しい認識―薬は怖い、医者は信用できないというのが正しい認識なのです―を身に付けたのに、それをなぜか覆してしまったのが残念です。

 亡くなった佐野さんを悪く言うつもりはありません。でも医者がひどすぎなのに、自分を守ることができていません。命を救うはずの医者が信用できず、患者が自分で勉強するしかないというのもひどい話ですが、原子力発電所の事故にしても起こるべくして起きたもので、多数派の学者や政府はいままで国民をだましていたのですから、同じことです。この事故で国民も自分の身は自分で守らなければならないということに気づきました。原子力をめぐる利権の構造が「原子力ムラ」と呼ばれるようになりましたが、医療の世界も同じです。薬や検査をめぐる利権の構造があるのです。近藤先生は原発事故のまえに「抗がん剤ワールド」という表現をしています。抗がん剤も儲かるんですね。

 さて、今日は遠くから来てくださったみなさまにお別れを言うつもりででてきました。すぐに死ぬというわけではないかもしれませんが、骨転移がひどくなると外出がむずかしくなると思います。

 私の一生はとても幸せな一生でした。やりたいことをやりたい放題やってきて、何の後悔もありません。多くの友人と交流し、仕事では子どもたちに力をもらい、充実した毎日を過ごしてきました。一昨年、「余命1年」と言われたときに、友人が全国から会いに来てくれ、生前追悼文集もつくりました。それで十分ですので、お葬式はやりません。うちにお焼香にきてくださるのも御遠慮申し上げます。うちでは私も妹も無宗教で、両親の命日にもお線香をあげません。お花も猫がいたずらしてしまうので、御遠慮申し上げます。もちろんお香典も。お金は生きている人のために使いましょう。

 葬式はやりませんが、なにかのときに、社交辞令でも「若すぎた」なんて言わないでくださいね。世界中ではいまも二秒だかに一人の子どもが死んでいます。日本だけを考えれば少し早いかもしれません。でも世界的にみれば60歳近くまで生きたらもう大往生なのです。それから「無念だっただろう」とか「やり残したこと」がどうのとかも言わないでください。そんな気持ちはまったくありませんので。

 そうですね。あと一つやりたいことがあるとすれば、学童クラブの仕事を約30年間してきて、子どもたちのことを思い切り話すことかな。中間まとめの本はだしたのですが、その後の子どもたちのことも話したいです。いま、どんなに子どもたちが大人から迫害されているかを。どなたか興味のあるかたが講演会を企画してくだされば大喜びで話します。1回ではとても終わらないので、連続講座にしましょう。

 骨は砕いて、計画的避難区域になってしまった福島県川俣町山木屋の牧場にまいてもらうように頼んであります。私の心のふるさとである牧場です。ここは牧場主が「花咲き、鳥の鳴くでんでら野」にするつもりだったのですが、汚染されたためにできなくなってしまいました。いずれは開墾するまえの森に戻るだろうということです。

 私のことはすぐに忘れてくださってかまいません。生きているあいだが大事なのです。生きている「たった一人の人」を大事にしてください。「たった一人」からすべてははじまるのです。「たった一人」が世界につながるのです。これが遺言です。今日はどうもありがとうございました。

*****

 通路に座る人がでるほどおおぜいの方が来てくださって、アンケートの内容も「ほめすぎでは?」と思うものばかり(ごめんなさい)。こんな私ですので、ご批判があれば遠慮なくどうぞ!

 と憎まれ口をきいていますが、ほめられるのはいくつになってもうれしいですね。とてもとてもうれしかったです。一番の遠方は三重県からのお客様ではないでしょうか。遠いところ、ありがとうございました。メールもたくさんいただきましたが、これでみなさまへのお礼に代えさせていただきます。ほんとうにありがとうございました。

 レイバーネットに掲載された報告はこちらです
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by lumokurago | 2011-12-24 13:21 | がんと闘わない生き方

「容子からのメッセージ」完成試写会

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 ★映画「容子からのメッセージーがん もう一つの生き方」試写会

 12月23日(金・休)13:30開場 14:00開演
 なかのゼロ視聴覚ホール(中野駅徒歩7分)
 参加費 1000円
 主催:ビデオプレス 03-3530-8588


*****

 1年半に渡って取材をつづけてこられたビデオプレスさんの作品が完成します。なんと母島にも行ったんですよ。おおぜいのみなさまにご協力をいただきました。11月13日の試写会でもご意見をいただき、直すところはまた直したそうです。どんな作品になったかな?

 がんは世間で恐れられているような病気じゃない、がんにかかっても楽しく生きられ、がんで死ぬのもそんなに悪くない、そんなことが伝わればと思っています。がんに対する知識も増すことができますよ。Dr.A、Dr.Kが登場して解説してくれます。

 みなさま、ぜひいらしてください。当日、余裕があれば和服で参加したいと思っています。
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by lumokurago | 2011-12-23 18:00 | がんと闘わない生き方

『しろうとがん入門』 2

がんは末期発見がいい

黒木:話は戻るけど、多数派が「早期発見早期治療」を叫んでいるときに、自分ひとりがんを放置するのは勇気がいると思うけど。

渡辺:それがそうでもないんだ、私の場合は。もともと常識や多数派は疑うものだということが身体にしみついているし、自分が極小少数派だからね。データだけでなく、直感でも近藤先生は正しいと思った。こう言ってもぜんぜん説得力がないけど、同類のにおいがする。『乳ガン治療・あなたの選択』も女性に治療法は自分で決めよう、主体性をもって生きようと呼びかけている本で、その点にも共感できた。
 
 私は最近、本を出版したり、ネットで発信しているので、がん患者さんから相談を受けることがある。何人かみていて思うのは、やはり早期発見理論をすりこまれているので、がんなら早く手術しなくちゃと思いこんでいることと、不安がものすごく大きいということ。そういう人たちは近藤先生の本を読んでも、少しでも疑問があれば早期発見理論を見限ることはできないと思う。だって早く手術すれば治ると言われているものを、それはうそだ、手術してもしなくても結果は同じだと認めるんだから。だから無治療を選択する患者は、早期発見理論は誤りだということを理論的に理解し、もしもあとで転移がでてきてもそれは治療の有無にかかわらず最初からあったのだと納得できる人だと思う。

黒木:うーん、やっぱり勇気あるな。

渡辺:近藤先生が最新刊『あなたの癌はがんもどき』で、無治療の患者のことを取り上げているけど、その患者たちは「不安でたまらないけれど、臓器を取られるのはいやで手術せずにいる」とある。臓器を取られてしまったら、それが消化器だったら食べるに不自由するようになるし、リンパ節を取られればリンパ浮腫で腕や足がぱんぱんに腫れて大変。人工肛門にでもなれば、私は人工肛門の子どもをみていたことがあるけど、袋を貼りつけている皮膚がかぶれるし、1日に何回もパウチの取り換えがほんとうに大変。それが一生つづく。

黒木:そんなに大変になるってことを一般の人は知らないんじゃない? 身近に経験者でもいない限りは。

渡辺:そうなんだよね。こんなに大変になると知ったら患者は手術を断るかもしれないから、医者はそこまでは言わないよね。患者の側は、がんはとにかく怖いから切らなければならないと思いこまされていて、あとのことなど考える余裕もなく切ってしまう人が多い。切って不自由になってもがんだったんだから仕方ないとあきらめてしまう。ほんとうは切って治る(将来的に転移がでない)なら、それはがんもどきだったということだから切られ損なのに。

黒木:そしてほんもののがんなら、あわてて切り取っても、すでに転移しているがん細胞が将来大きくなってでてくるからあせっても仕方ないということか。

渡辺:その通り。

黒木:初歩的な質問なんだけど、がんは転移するとどうして治らないの?

渡辺:大腸がんの特殊な例を除いて、転移というのは1個とか2個と数が限られているということはありえず、体中に多数ばらまかれている。だからそれらを全部切り取ることはできない。臓器をたくさん切り取ったら人間は死んじゃうし、切り取ったところにがん細胞1個でも残せばまたいつか増大してくる。それに抗がん剤でも治らない。抗がん剤は正常細胞もやっつけてしまうし、同じ人のがん細胞のなかにも抗がん剤の効くがん細胞と効かないがん細胞があるから、いっときは抗がん剤で小さくなってもまた増大してくる。

黒木:転移しないがんでも、その場所でどんどん大きくなって命を奪うこともあるんでしょ?

渡辺:ありうるけど、転移しないがんなら、痛いとか食事が通らないなどの症状がでてきたときに治療すれば命に別条ない。だから大きくなるかならないかわからない段階で症状もないのに切ってしまうのは、臓器を失うだけ損ということになる。だから近藤先生は症状のないがんを検診でみつけるのは損だと言っている。同じ意味だけど、在宅医の網野晧之先生はもっとはっきり「がんは末期発見がよい」と言っている。早期に発見されてしまうと、無駄なひどい治療をされて苦しむことになるから。

 早期に発見されても無治療でいくなら末期発見と同じことだけど、現在のように早期発見早期治療が叫ばれている状態では無治療では不安な人が多いよね。それなら、がんができてもなにも知らずに末期になるまで普通に暮らすほうが幸せでいられる。だから私もがんは末期発見がいいと思う。いまは突然末期がんが発見されるのはショックかもしれないけど、がんに対する正しい知識が広まって、普段からそういうこともあることを覚悟するようになれば、人びとの受け止め方も違ってくると思う。

黒木:あらら。極端な話だなあ。転移を防ぐためには早く切らなくちゃいけないし、がんを治すためなら後遺症もいたしかたないというのがいまの一般の考え方だよね。それが無駄なことで、じつは初めから運命が決まっているなんてショックだなあ。患者としてはなかなか受け入れられないよね。

渡辺:そうなんだよね。でも、寿命が延びるという証拠がないのに手術して後遺症を抱えて不自由な人生を送るなんてつまらないよね。その結果がんもどきだったら丸損だし、ほんもののがんだったら、いずれは命を奪われるから手術は無駄だったということになる。

 最近、近藤先生は胃がんで手術を勧められている人のセカンドオピニオンで「(がんと言われたことを)忘れるのが一番。がんには手術する必要のないがんと手術してはいけないがんがある」と言ったんだって。わかる? 前者はがんもどきで後者はほんもののがんだよね。ほんもののがんに対して「手術してはいけない」とまで言うようになった。「無駄」どころではなく手術には害があるということだね。最新刊『あなたの癌はがんもどき』にはスキルス胃がんではないかと思われる胃がんの人が、手術すれば1,2年の命なのに、無治療を選択して10年生きた例が書いてある。

黒木:ほんとう!

渡辺:うん。『あなたの癌はがんもどき』に書いてあるけど、近藤先生は150人もの無治療の患者を診ていてその結論に達したんだって。

黒木:そんなにおおぜい無治療の患者さんがいるんだ。その人たち頭いいんだろうね。命をかけて多数派から抜けて、近藤理論を実践するなんてすごい勇気ある。

渡辺:在宅医の網野先生とも話したんだけど、がんははじめからほんもののがんとがんもどきに分かれていて、早期発見理論は破綻しているということが理解できるかどうかは、知識人であるかとか頭の良し悪しには関係なく、常識の枠を壊せる柔軟な頭をもっているかどうかだと思う。「バカの壁」だと言った人もいる。あとは人生に対する思い切りのよさのようなものがないとね。どうしても治りたいと思いつづけていると受け入れられない。でも、そうやっていると有害で無意味な手術や抗がん剤治療をされて命を縮めたり、後遺症に悩まされることになってしまう。

つづく
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by lumokurago | 2011-01-23 18:12 | がんと闘わない生き方

『しろうとがん入門』  つけたしあり

 『しろうとがん入門』という本を企画し、準備しています。近藤誠医師の本はむずかしい、『乳がん 後悔しない治療』もむずかしいという人がいましたので、もっとわかりやすくとこころがけました。インタビュー形式になっていますが、すべて創作です。
 
 どうでしょうか。ここがまだわからない、もっと詳しく、など忌憚のないご意見をお寄せ下さい。lumokurago@ybb.ne.jp

 ご意見をいただき、最後に肺がん検診の新たな知見をつけたしました。

どうして近藤理論が正しいと思ったの?

黒木:渡辺さんは近藤先生の理論が正しいと思って、乳がんを6年間も放置したと『乳がん後悔しない治療』に書いているけど、どうして正しいと思ったの?

渡辺:それは近藤先生の本とほかの医者の本を読み比べて。1994年に最初に読んだのは『乳ガン治療・あなたの選択』だけど、胸の筋肉まで切り取ってしまうハルステッド手術と乳房温存療法の成績(生存率)が同じだということがデータを示して書いてあった。ほかの医者の本には何の根拠も示さず、「無理な温存療法が増えている結果、再発して亡くなる患者さんが増えています」などと書いてあった。忘れもしない都立駒込病院外科部長(当時)の富永健という医者。温存療法が当たり前になったいま読んだら恥ずかしいだろうね。つまりほかの医者は根拠のない主観的な意見を書いていた。この人が初代乳がん学会会長になったんだよ。当時の日本の乳がん治療の水準がわかるでしょう。

 それに対して近藤先生の本にはもとになるデータがたくさん載っていたし、近藤先生のデータの読み方は正しいと思った。私は、医学はもちろん統計も数学も素人だけど、彼のデータの読み方はスーッと頭に入ってくる。無作為対照比較試験(RCT)(注―あとで書きます)の結果にはさまざまなバイアス(偏り)(注)があるが、それも素人がわかるように解説していて、説得力がある。近藤先生のほかに最近、新潟大学予防医学教授の岡田正彦さんが『がん検診の大罪』で統計データの読み方を解説している。それに対してほとんどの医者の本はデータを示さずに自分の主観的意見を述べているだけ。

黒木:でも「統計」とか「データ」って聞いただけでむずかしそう。私にわかるかな? 

渡辺:大丈夫。二人ともとてもわかりやすく解説しているので読んでみて。私が近藤先生の何を信頼しているかというと、基本的には彼のデータの読み方なんだよね。だからパミドロネート(骨転移に使われるビスホスホネート剤の一種)の説明でグラフが急に曲がるのはデータを捏造しているからだと言われると、その意味はわからないんだけど、近藤先生の読み方だから信頼できる(『乳がん後悔しない治療』133頁)。

 近藤先生は著作で「ぼくの言うことも疑ってもらわなければ困る」みたいなことを書いているけど、それは彼が「この薬は効く」と言って積極的に勧めた場合のこと。その場合は製薬会社から研究費をもらっている可能性があるけど、「効かない」と言っている限り信じられる。効かないと言っても何の得もないからね。

近藤理論を一言でいえば

黒木:つぎに渡辺さんが正しいと思った近藤理論を簡単に説明して下さい。

渡辺:一言でいえば、がんというのはできたときに性質が2つに分かれていて、転移する性質のものはすぐに転移するけれど、転移しない性質のものはいつまでたっても転移しないということ。後者に「がんもどき」という名前をつけた。「がんもどき」は転移しないから、発見してもあわてて切り取る必要はまったくなく、というよりも、切り取れば後遺症がでるので切らないほうがいい。もしなにか症状がでたらそのとき対処すればいい。一方、転移する性質のがんはがんができてすぐに転移しているから、早期発見して切り取っても転移を防ぐことはできない。つまりがんはごく初期に運命が決まっているから治療してもしなくても生死に影響はない。

黒木:ほんもののがんかがんもどきかはいつわかるの?

渡辺:転移がみつかればほんものがんだったということで、5年経っても転移がみつからなかったときはがんもどきだったということになる(乳がんは別で30年経っても転移がでてくることがある)。はじめてがんが発見されたときに、検査で転移がみつからなければ、そのがんは将来転移がでてくるほんもののがんなのかがんもどきなのか、その時点ではわからない。

黒木:早期発見理論だと早期に発見して治療すれば、ほんもののがんの転移を防ぐことができるということだよね。近藤理論ではそれを否定している。その根拠はなんなの?

渡辺:それはちょっとややこしくなるけど、肺がん検診のRCTの結果から。症状のなにもない人をくじ引きで2群に分けて、片方は肺がん検診を繰り返し、肺がんが発見されたら手術する、もう片方は検診をせず、症状がでたときに調べて肺がんなら治療する。肺がんの発見数はもちろん検診群のほうが多く、たくさん治療したのに、肺がん死亡数を比べたら、検診群のほうが死亡数が多かった。検診群では早期の肺がんを発見して治療したんだから、その治療が転移を防いだとすれば肺がん死亡数は減るはずでしょ。それなのにそうならなかったのはなぜだと思う? 

黒木:うーん、わからない。

渡辺:その治療は転移を防ぐことはできなかったからだよ。だれにでもわかる簡単な理屈でしょ。

黒木:なるほど、たしかに、そうかも。目からうろこ。

【つけたしました】

渡辺:検診推進派はCTを使った肺がん検診なら効果がでるだろうとくじびき試験(RCT)を始めたけど、2009年に中間報告がひとつでて、CTによって発見される肺がんの数は増えるけれど肺がん死亡数は非検診群と同じだったそうよ。たくさん発見して治療したけれど、死亡数が減らないということは、やっぱり転移しないがんもどきだったんだね。昨年はヘリカルCTを使った検診も意味がないという論文が発表されたんだって。

 近藤先生が昨年の文藝春秋11月号に「CT検査でがんになる」という論文を書いた。「CTの被ばく線量はX線撮影の200倍以上、世界の三分の一のCT装置が日本に集中している」というのがリード文。話は飛ぶけど、昨年、母を自宅に引き取ったとき、在宅医を探したんだけど、ヘリカルCTがドーンとあって、その宣伝ポスターを貼っている医院はご遠慮申し上げたんだ。そんなに高い機械を買ったら、患者を検査漬けにしなくちゃ元が取れない。患者をがんにしたいのかね。

 余談になるけど、日本ではさっき説明した肺がん検診は意味がないというRCTの結果がでたあとに、肺がん検診を制度化したんだよ。それは結核検診に携わっていた医療関係者を救うためだったと言われています。 

つづく。
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by lumokurago | 2011-01-20 18:41 | がんと闘わない生き方

佐渡の萩原さんのブログ

 佐渡の鍼灸師・萩原俊明さんがブログ「反証的、鍼灸・手技・心理臨床」に、JANJANに連載していた「がんと闘わない生き方」を引用し、コメントを書いてくださっています。なかなか鋭いコメントでおもしろいです。ぜひご覧ください。以下に「癌と医療」のカテゴリのURLをリンクさせていただきます。記事を探してみてください。

http://sansetu.exblog.jp/i76/
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by lumokurago | 2010-12-29 20:01 | がんと闘わない生き方

『乳がん 後悔しない治療』 書評

 「近藤誠」で検索してこのブログにたどりついたとおっしゃるレッドワインさんがアマゾンに『乳がん 後悔しない治療』の書評を書いてくださいました。本の解説を書いてくださったDr.Aが、「彼女に解説を書いてもらったほうがよかったように思いました」とおっしゃっています。すばらしい書評をありがとうございました。

*****

 著者渡辺容子氏が15年前に『患者よガンと闘うな』でベストセラーをなした近藤誠医師を知ったのはその1年前だ。さる新聞に掲載された『乳房温存療法』の記事を読み、彼女は自分の胸に5ミリのしこりを発見したことから始まる。ただちに近藤医師を訪れ超早期発見と近藤医師に驚かれたが、それから6年彼女はしこりを放置した。

 ガンもどきを治すことはできても、ガンはどんなに早く切除し、抗がん剤でたたいても完治には至らず、死を免れることはできない。早期発見早期治療の名のもとに、ガンもどきの患者は大切な臓器をとられ不自由をかこち、ガン患者は長い闘病生活の間に、経済的、身体的、精神的に過酷な状況下壮絶な死を強いられる。という事を近藤医師は豊富なデータを用いて医療信仰にわが身わが家族をゆだねている人々に警鐘を鳴らした。

 彼女の凄いところは、近藤理論の科学としての正しさを自らの身に実践していることに尽きる。地球が丸いならばインドにたどり着くと信じたコロンブスの実験を思い起こす。人間はいつか死ぬ。人生の有限を知ることが、自分の人生を豊かで有意義なものにするのだということを彼女は本書をもって示してくれている。彼女にとっての6年間は自分のガンがガンもどきか正真正銘のガンかを見定める期間であったろう。結果は正真正銘のガンであった。彼女の乳がんは大きくなり、リンパ節にも転移していた。

 彼女の治療方針の全編を貫いているのは、最小限の手術と抗がん剤の利用、痛みを緩和するための放射線治療をその時その時、必要に応じて医師と相談しながら主体的に治療を選びとってQOLを大切にすることだ。自称、野生児と言う彼女は、仕事をし山に登り、大学院に学び、社会を俯瞰して自らの意見を発表したりとさまざまな活動を展開し、日常生活を謳歌している。医学の知識と科学的な態度、自分と心と身体の声を聞いて生きる。自律的に生きるという意味はこういうことなのだと同世代をいきる女性として、感嘆せずにはいられない。

 一乳がん患者として、わが身を振り返った時、さまざまな後悔が甦る。自分の拙い知識でどのようにして自分に必要な医療を選びとることができようか?自分の愚かさ意気地のなさに呆然とするが、本書の中で著者は従姉妹の子宮頸ガンの受診の様子を紹介している。新たにガンで病院に受診しようとしている人、セカンドオピニオンをとろうとしている人には勇気を与えられるのではないだろうか。、おおいに参考にすると良いだろう。

*****

 最近乳がんとわかったばかりのかたから相談を受けたり、治療後の患者さんと知り合うことが多いのですが、今日は妹の小学校時代の友だちの妹さんが乳がんで全摘し、再建したという話を聞きました。乳がんの知識が不十分なまま、どこの病院でも治療法は同じだろうと思って近くの病院にかかったりする人が多いように思います。「自分で決める」が基本ですから私の考えを押し付けるつもりはありませんので、乳がんやほかのがんがわかったかたが身近にいらしたら、ぜひ私に相談してください。あとで知ると、別な方法もあったかもしれないと思いとても残念です。

 それにしても乳がんの7割はがんもどきだというのに、検診で発見されればすぐに切ってしまう(それも温存できるかもしれないのにいまだに全摘してしまう。全摘しなければならない場合もあるとは思いますが、近藤誠医師と組んでいる外科医の温存率は9割を超えています)ってあまりにもあんまりだと思いませんか?
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by lumokurago | 2010-11-23 21:09 | がんと闘わない生き方

イデアフォー通信の書評

 イデアフォー(乳がん患者を中心とする団体)通信を送ってくださるかたがいました。その中から網野医師の本と私の本の書評を転載させていただきます。

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『在宅死のすすめ ー生と死について考える14章ー』網野晧之著 幻冬舎ルネッサンス新書2010年 838円+税

 人生の終局の過ごし方を見直し、死に逝く本人、見送る家族が満足できる最期を考える書。死は忌み嫌うものではなく、生を全うした者が誰でも辿りつく社会において必要不可欠なもの。目を背けるのではなく、真摯に死と向き合うことで、人生はさらに意義深く充たされたものとなる、と著者は説く。
 
 著者は12年間病院の勤務医として過ごし、その後僻村の診療所で高齢者医療に12年間従事、現在都内で開業し在宅医療に力を注いでいる。

 本書は、著者自身が看取った患者や僻村での医療活動、病院が乱立する都会での開業・デイサービスの提供等を通じ、現代における人としての生き方・逝き方に疑問を投げかける。高齢者が、当たり前のように病院や老人施設で死を迎えることに異議を唱え、満足死や安楽死、生を終えた人に対する想いや儀式にまで言及するのは、「社会に存在する死をめぐるタブーへの挑戦」(本文より)なのかも知れない。

 人生の終末期を迎えた時、なかなか思うようにならない現実と“諦めないで、自分らしく希望をかなえる道はある”とのメッセージが頭の中で交錯した。

 タイトルは刺激的だが、共感を覚える内容であり、じっくり読みたい書である。

(イデアフォー通信第74号より)

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『乳がん 後悔しない治療 よりよく生きるための選択』 渡辺容子著 径書房2010年 1995円

 筆者は1994年のしこり発見後から慶応大学病院・近藤Drのもとで、本人の意思でがんの経過を観察しながら最低限の治療を選んできた。2007年に再発し、現在緩和ケアを受けている。標準治療や定期検査を否定する筆者が状況に応じて、どのように選択して、どのような意味で治療をしてきたのか。筆者はがんを通して医療や「死」を意識して生きることの大切さを訴えている。筆者のがん治療に対する考え方や、近藤Drとの治療についての対話、骨転移の痛みの対処実録など。

(イデアフォー通信第76号より)
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by lumokurago | 2010-11-15 08:26 | がんと闘わない生き方

松田まゆみさんの記事

 松田まゆみさんが『乳がん 後悔しない治療』の感想をご自身のブログにUPしてくださいました。全文を紹介させていただきます。松田さん、どうもありがとうございました。

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 がん検診・がん治療を問う「乳がん後悔しない治療」 

 渡辺容子さんの書いた「乳がん 後悔しない治療 よりよく生きるための選択」(径書房)を読みました。

 渡辺さんは、慶応義塾大学医学部放射線科の近藤誠医師の書いた新聞記事がきっかけで、40歳のときに直径5ミリの乳がんを発見しました。いわゆる超早期発見をしたのですが、近藤医師の診察を受け、また近藤医師の本を読み、ご自身のがん治療の方針は自分で決めるという選択をされたのです。そして、すぐに手術をすることなく必要に応じて対処療法をしていく道を選びました。

 この本は、渡辺さんがインターネット新聞JANJANに投稿した記事をもとに加筆されたものです。JANJANの記事は読んでいましたのでだいたいのところは頭に入っていましたが、こうやって読み返すことで彼女の主張や、彼女が支持する近藤医師の考えがより鮮明に理解できました。

 世間では、今でもがんは早期発見・早期治療は重要だという考えが主流で、大半の人がそれを信じています。マスコミや自治体の広報紙など、あちこちでがん検診の呼び掛けを目にします。渡辺さんのJANJANの記事を読んでからは、そんな呼びかけを目にするたびに、暗澹たる気分になりました。もっとも、私も渡辺さんのことを知る前までは、早期発見や早期治療について疑問に思ったこともなかったのです。でも、渡辺さんの記事を読んで、自分がいかに流布されている情報に影響されていたかを思い知りました。

 がん検診を呼び掛けている人たちの多くは、おそらく事実を知らないのでしょう。つまり、早期発見・早期治療をしたら寿命が延びることを裏付けるデータがないということを。そして、医療放射線被ばくや薬による副作用など、検査や薬の弊害を。検査や治療が寿命を縮めてしまうこともあるし、辛い抗がん剤治療を我慢して「病気と闘う」ことが、肉体的にも精神的にもマイナスに働くことにもなりかねません。渡辺さんは、本の中でそのことを具体的に説明しています。

 長生きできるという明確な裏付けがないのに検診、早期発見・早期治療をよびかけ、必要のない手術や害のある治療をしているというのが日本の実態のようです。その背景には、製薬会社と医者の癒着があるとしかいいようがありません。これについては知人の医師も指摘していましたから、事実なのでしょう。

 過剰な検査ということについては、私も常々感じています。私は医者にかかることはほとんどないのですが、親族が医者にかかったときに、検査の多さに驚きました。入院したとたんに、次から次へと検査です。「この病気にこの検査は本当に必要なのか?」と素人でも感じることがありました。

 素人の私たちはどんな検査が本当に必要なのかとか、検査による副作用や弊害は分からないものですが、そうした無知が、過剰な検査を断れず医者の言いなりになることにつながっています。本来なら医者が検査の必要性やマイナス面についてわかりやすく説明すべきなのですが、病院や医者が検査や投薬で儲けようと考えているのなら、本当のことなど言わないでしょう。医者の言うままにせず、患者が学んで自分で判断する必要がありそうです。もっとも、入院をしてしまったら、本人は調べる手段もありませんが。

 がん治療にまつわる実態を知ってしまったら、検診、早期発見・早期治療に大半の人が疑問を抱かないという日本の現実に、ほんとうに愕然とするばかりです。がんの早期発見・早期治療に意味があると考えている方は、ぜひこの本をお読みいただけたらと思います。がんのことだけではなく、日本の医療のことや、患者がどうすべきかを考えるためにもとても参考になります。

 乳房にしこりができても、そのほぼ80%は良性とのことです。しかし、残念なことに渡辺さんのがんは転移をしない良性のタイプではありませんでした。今、全身の骨に転移し、肺や肝臓にも転移しているそうです。でも、彼女、すごく元気なんですね。余命1年ほどと宣告された後に車椅子で小笠原諸島に行き、海にも入る。精神的にはものすごく健全なのです。まさに後悔しない治療を自分で選択してきた証でしょう。

 人間、いつどんな病になるかわかりません。どんな運命が待ち受けていようとも、彼女のように生きられるということが本当の幸せなのだと思います。

*****ここまで「鬼蜘蛛おばさんの疑問箱」より転載
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by lumokurago | 2010-08-14 21:36 | がんと闘わない生き方

『乳がん 後悔しない治療』

 しばらくのあいだ、宣伝のためTOPにだしておきます。
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 6月28日朝日新聞夕刊の記事です(伊佐恭子)。コピーをご希望の方はメールください。PDFでお送りします。
lumokurago@ybb.ne.jp

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 松田まゆみさんが感想を書いてくださいました。
  がん検診・がん治療を問う「乳がん後悔しない治療」  
 
 下記から注文できます。みなさん、よろしくお願いします。

 径書房HP

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 こちらは「生前」追悼文集『容子語り』です。自費出版で定価がありませんが、特に購入希望の方がいらっしゃれば、特価2000円(送料込み)でお送りします。メールで住所をお知らせください。(手紙を下さった方などには贈呈します)。
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by lumokurago | 2010-07-03 16:54 | がんと闘わない生き方

がんの本・作成中

 Dr.Kには驚いた。手紙の返事をあっという間に出すということは知ってたけれど、水曜日の診察のとき「本のゲラを見てください」とお願いしたら、木曜日の午前中にゆうパックが届いた。いったいいつ見たの?

 今、骨転移の放射線治療と疼痛緩和治療について書き足しています。頭がこんがらがってきたときは、ちょっと離れて「追悼文集」の仕事をしています。一日中書き物をして幸せです。元気いっぱいです。
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by lumokurago | 2010-04-17 21:07 | がんと闘わない生き方